オリンピックが終わって

  • 2012年08月16日

ロンドンオリンピックが終わり、普通の日常生活にもやっと慣れてきた頃でしょうか?
私は切り替えが下手な方なので、まだまだ引き摺ってしまっていますが。
中高生の頃は、文化祭の代休明けに登校すると、いつもの日常が始まっていて、それにすんなり順応しているクラスメイトたちが、やけに大人びて見えたことを思い出します。

様々な方が、今回のオリンピックを様々な切り口で語っていらっしゃるでしょうから、敢えて、違ったところに注目してみました。

オリンピック期間中は、テレビCMも、オリンピック用の特別バージョンが放送されることが多いようです。
その中で、読売新聞のテレビCMは、まるで物語のようで、とても胸に響きました。
少年がトラックを走っていて、男性のナレーションが入ります。
子どもの頃は、皆スポーツ選手になりたかった、といったナレーションです。
少年が走り続けているうちに、青年へと成長していきます。
集団で走っているのですが、やがて、二人だけになります。
振り返ると、トラックには、走るのを止めた選手たち。
彼らが着ていたランニングウエアが、スーツに変わります。
そこに、夢は夢だったと気付く時があるという、ナレーションがかぶさります。
最後には、たった一人だけになった選手が走り続けて・・・といったCM。
スポーツをしていた人は勿論、していなかった人も、ぐっと胸にきますね、これ。
なにかを目標にして頑張っていても、そこに辿り着けない人が多いんですよね。
そんな時、敗北感でいっぱいになるし、自分を呪いたくなってしまいますね。
でも、それで、人生が終わったわけじゃない。
新たな自分の居場所を探して、進む。
それが、生きていくということなんですね。
諦めて、別の人生へ踏み出す勇気も、続ける決断をする勇気も、どちらも称賛に値します。
どちらが勝ちでも、負けでもないというのを、見事に表現しているテレビCMでした。

オリンピックで活躍した選手も、そうじゃなかった選手も、これで人生が終わったわけじゃありません。
新刊「頼むから、ほっといてくれ」では、オリンピック後のトランポリン選手たちの生き様を描いています。

興味のある方は、ぜひ、お手にお取りください。

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