きょうだい

  • 2012年09月13日

同じ親から生まれた兄弟姉妹でも、性格は千差万別。
同じ環境で、同じ育てられ方をされたはずなのに、違いがこんなにあるのは、どうしてなんでしょう。
性格は後天的なものではなく、先天的なものということでしょうか。
私は一人っ子のせいか、こうした兄弟姉妹の個性の差に、興味を惹かれます。

以前、知人が三人目を出産した際、病院にお見舞いに行った時のこと。
上の二人のお子さんは、三人目の誕生をどう受け止めているの? と尋ねたところ・・・上のお兄ちゃんは、三人目を見た途端「可愛いねぇ」とコメントし、頭をナデナデしたとのこと。
ところが、この度、末っ子から、お姉ちゃんと呼ばれる位置に移されることになった女の子は、病室に入ってくると、ちらっとお母さんの方には目を向けたものの、ベビーベッドはスルー。そのまま真っ直ぐ窓際まで進み、じっと外の景色を眺めたとか。そして「あっ、車だ」などと、どうでもいいことについて言葉を発したそうです。
いいでしょう、この女の子。
きょうだいが増えてしまったという現実と、まだ折り合いを付けられていない感じが、堪らなくステキです。

性格が全然違うきょうだいに、意外な共通点があるというのを見つけるのも、面白いですね。
ある友人は三姉妹の長女。
妹二人とは、性格がまったく違うし、顔も全然似ていない。
当然、好きな男のタイプもバラバラ。
なのに、ある有名男優さんの結婚報道に、放ったコメントが、一言一句同じだった時には、打ち合わせした? と、思わず確認してしまいました。
この三姉妹は、また、咳をしている時の姿勢がまったく一緒という面白い共通点も。
顔を左斜めに向ける角度、背中の丸め方、口を覆う手の当て方・・・そんな無意識だと思われる動作が、同じなんですね。
見た瞬間、「おおっ、DNAの神秘」と感動すら覚えてしまいました。
三姉妹のもう一つ見つけた共通点は、題して「スプーン挿し」。
友人の家で、姉妹が揃い、そこに私も参加して、手作りカレーライスをご馳走になった時のことでした。
水の入ったグラスが、皿の横に置かれていたのですが、そこには水だけでなく、スプーンまで投入されていました。
これは、もしかして・・・と思い、周りの様子を窺っていると、姉妹らは迷うことなく、グラスからスプーンを抜き取りました。そして、そのスプーンで、カレーライスをひとすくいして口へと運びました。
なんだ、これは。
この水の役目はなんなんだろう。
濡らしておくと、汚れが落ちやすいとか、そういうこと?
ということは、スプーンを使う料理の時は、いつもこんななの?
箸は無造作にテーブルに置いてあるのは、スプーンとは扱いが別ってこと?
黙っていることが苦しくなった私は、思わず、左手を上げて、質問があると訴えていました。
聞けば、三姉妹のお母さんが、カレーライスの時だけは、スプーンをグラスの水に挿した状態で出していたそうで、それを三姉妹がすべての家でそうなのだろうと思って受け継いでいたということでした。
えっ? これはきょうだいの共通点というより、家ごとに存在するマイナールールの話だろうって?
はい、その通りでした。

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