音楽はダウンロードして、聴くものと思っている方が増えている昨今。
未だにCD派の私は、少数派となってしまいました。
小説を書く時に、まず、最初に決めるのがテーマ音楽です。
書こうとしている作品のイメージと、ぴったり合う音楽を探します。
これが、結構大変。
CD派の私は、取り敢えず、手当たり次第に、アルバムのCDを買い集め、腕を組み、じっと耳を澄まします。
これだっという音楽になかなか出会えず、時間ばかりが過ぎていき、焦ってきますが、ここで妥協しても、碌なことにならないと経験上わかっているので、とにかくひたすら探します。
やっと探り当てた時には、「よっしゃー」と拳を上げたくなるほどの達成感。
音楽が決まると、それからプロット作成や調査・勉強を始めます。
そして、執筆期間中の半年近くもの間、毎日、延々と、1枚のアルバムCDを聴き続けます。
日によって、どうしても気分にばらつきがあります。
今日、楽しいイベントがあると思えば、ウキウキしているでしょうし、前日に嫌なことがあれば、へこんでいたり。
こういった気持ちの波は、執筆には邪魔なだけでして、なんとか、物語の中に、昨日と同じ状態で入りたいと願うわけです。
そこで、昨日と同じ音楽を聴くのです。
これを、パブロフの犬作戦と、私は呼んでいます。
単行本が出た後、3年ほどで、文庫化になることが多いのですが、その時もパブロフの犬作戦は有効です。
もう、すっかり作品のことを忘れていても、執筆中に聞いていた音楽CDを、収納棚から引っ張り出せばOK。
音楽が流れてきた途端、あぁ、はいはい、あの作品ね、と、すんなり思い出せます。
そして、3年ぶりの音楽CDを聴きながら、原稿をチェックし、文庫化作業を進めます。
これは、去年、毎日毎日聴いていたCDアルバムです。
今まで、JUJUさんのアルバムの力を借りて書いた小説は2つ。
心地よい声と、奥行きのある世界観が、小説を書くのを助けてくれました。
え?
どの作品を書いたかって?
それは・・・秘密です。
10年以上前のこと。
朝、ベッドに起き上がり、床に足を付けた途端、左足に激痛が。
その痛さといったら、筆舌に尽くし難いほどのものでして、それまで経験したことのない超ド級の痛さ。
咄嗟に、これは、骨折したに違いないと考えました。
年を取ると、気が付かないうちに骨折していたなどという笑えない話をよく聞きますが、とうとう、私もそんなことになったかと、がっかりするやら、痛いやら。
トイレに行きたいのですが、左足を床にそっと置いただけで、激痛が脳天まで走ります。
ケンケンしてみたところ、身体が上下すると、振動が左足に響き、これまた痛い。
しょうがないので、左足はそっと床に置き、両手を壁や棚につき、この手の力を使って、右足を前に大きく出すという、歩き方を編み出し、トイレに向かいました。
狭いワンルームマンションに住んでいたのですが、トイレまでの距離が遠いのなんのって。
なんとかトイレに辿り着き、鏡を見れば、顔には脂汗が。
これは、やはり尋常ではありません。
左足を子細に眺めましたが、特別腫れなどはなく、右足との違いはありません。
病院に行き、2時間以上も待たされ、やっと番になったので、医師に症状を説明すると「じゃ、レントゲンを撮ってみましょう」とのコメント。
レントゲン室は、下の階にあるという。
なんと、女医は、痛さで顔を顰め、壁を伝うように歩いて、診察室に辿り着いた私に、一人でレントゲン室へ行けとのたまったのです。
レントゲンを撮るだろうことぐらいは、私でもわかるので、2時間も待たしていた間に、先にレントゲンを撮っておきましょうぐらいの、先読みができないのかよと、悪態をつきながら、病院の壁を伝い歩きして、レントゲン室へ移動。
撮影後、再び壁を伝い歩きして、待合室へ戻り、再び診察室から名前を呼ばれるのを待っていると、スタッフが一人近づいてきました。
「すみません。ちゃんと撮れていなかったので、もう一回お願いできますか?」
あまりのことに、私は言葉もなく、ただ、じっとスタッフを見つめるだけでした。
再び、壁を伝い歩きしながら、レントゲン室へ行く途中、レントゲンを失敗した未熟者は、私の身体を支えてもくれず、ただ、側に立っているだけ。
いい年して、泣いてもいいだろうかと、そんなことを考えながら、レントゲン室へ移動し、2回目の撮影。
やっと名前を呼ばれて、再び診察室に入ると、「骨折はしていませんねぇ」と女医。
「風邪、ひいてませんでした?」と聞かれ、藪医者にあたっちまったぜと思いながらも「ひいてましたね」と答えました。
その頃、風邪をひいたので、市販薬を飲み、なんとか悪化させないよう努めていましたが、長引いているという状態でした。
ただ、その時点では、咳があるわけでもなく、熱もなかったので、そういわれてみれば、長引いていたんだったわと思い出す程度。
すると女医は「風邪のウイルスが、くるぶし周辺に入って、悪さをしてるんでしょう」と診断結果を発表。
「?」といった顔を私がしていると、風邪のウイルスを殺す薬はないので、ウイルスが身体の外に出て行ってくれるのを待つしかないこと、凍傷にならない程度に、患部を冷やし続け、温めないこと、強い痛みどめの薬を出すので、今のような痛さはなくなるだろうこと、強い薬のため、胃が荒れるので、胃薬も一緒に出すこと、ウイルスが出て行ってくれるのが、いつになるかは、わからないことを説明してくれました。
侮っていたぜ、風邪。
風邪を軽く考えちゃ、いけませんね。
しっかし、なんて、ついてないんだろう、私って。
などと思ういっぽう、ネタとして面白いので、方々で語っていたところ、知り合いにも、いたよ、そういう人、という話が、出るわ、出るわ。
風邪のウイルスが心臓に入って、開腹手術したや、脳に入って喋られなくなった人の話などが、どんどん出てきて、くるぶしだった私はラッキーだったのでは・・・と思うようになりました。
風邪をひく人が増えているようです。
どうぞ、皆さんもお気を付けください。
以前から、疑問に思っていることがあります。
服のお直しの店が少なすぎるということ。
なぜでしょう?
私はニットやカットソー以外はすべて、直さなくては着られません。
私のように直さなくてはならない人は、少数派なのでしょうか?
だから、服のお直しの店がこれほど少ないのでしょうか。
まず、袖丈は5センチぐらいは詰めなくてはなりません。
ブラウスも、ジャケットも、ワンピースも。
せっかくセールで買っても、お直し代が結構かかって、お得感ゼロになったりすることも。
パンツ丈も相当詰めます。
スカートはウエストとヒップのバランスが悪いせいで、デザインによって、ウエストを広げたり、詰めたりといじらなくてはなりません。
これによって、元のデザイン、台無しになることも。
まぁ、ようは、私の手足が極端に短く、プロポーションが悪いということに尽きるのでしょうが。
先日も、クロップドパンツをお直しに出すことに。
そのお店のサイトから、申込書をダウンロードし、そこに手書きで、依頼したい内容を書き込みます。
絵が下手なもんで、これが結構、恥ずかしい。
クロップドパンツの絵を描き、太もものあたりをぐいっと大きく外に広げるよう点線で記します。
そして、その脇に「可能な限り、太もも部分を広げてください。限界に挑戦するように」とコメント書き。
足が太いくせに、クロップドなんか買うからだよと、お店の人に突っ込まれないだろうかと、躊躇いが浮かんだものの、履けなきゃ、しょうがないしと自分を納得させて、宅配便で送付。
翌日お店から電話があり、内容と金額を確認してから、ネットで支払いをすると、1週間ほどで、返送してくれます。
限界に挑戦した結果の品が。
こうして、やっと着られる状態になります。
服を新調するというのは、私の場合、ここまでを含めてのこと。
結構、メンドーです。
直さずに着られる人が羨ましくってしょうがありません。
肩こりが酷く、月に1度は、指圧店に通っています。
揉んでもらった後は、肩が軽くなり、絶好調なのですが、その効果は5日程度しかもちません。
毎週のように、指圧店に通えればいいのですが、なかなかそんな時間は取れません。
そこで、枕を変えてみようと決心。
ほとんどのものをネットで購入している私ですが、自分にぴったりの枕をゲットするには、リアル店舗に出向き、オーダーした方がいいようにも思います。
それじゃ、どこのお店へ行こうかと、ネットで探しているうちに、うんちくたっぷりの通販で買える枕を発見。
なんでも、ヨーロッパの病院やホテルで採用されているらしく、人間工学に基づいた云々の説明書きの横には、枕にかかる圧力の画像が並んでいて、よくわからないなりに、なんか、よさそうといった印象を抱かせます。
価格は、安くはないが、べらぼうに高いというわけでもない。
どうしようかなぁと迷っていると、なんと、10日間使ってみて、気に入らなかったら返品OKとの文字が目に飛び込んできました。
枕なのに、使った後で返品してもいいのか。
それだけ、自信があるということでしょうか?
そんじゃ、試しにと、購入することに。
それまで使っていたのは、7センチの厚みの、低反発を謳った枕でした。
それに比べると、届いた枕は、厚みが倍ぐらい。
頭をのせた感じは、柔らかくもなく、硬くもなく。
横幅が長く、敷布団よりやや小さいぐらい。
よく寝返りを打ち、寝相の悪い私も、枕から頭が落ちるということは、決してなさそうな大きさです。
この枕を使った翌日。
期待していたほどの、変化は感じられませんでした。
そして、1週間が経過。
そこで、はたと気が付きました。
今週、頭痛薬を飲んでいないということに。
私は大変な頭痛もちで、週に3回程度は頭痛薬を飲んでいました。
それが、枕を新しくしてから、なぜか、頭痛薬の世話にならずに済んでいたのです。
肩に手をあててみると、相変わらず、凝っています。
残念ながら、肩こりが消えたわけではないようです。
肩こりがしなくなったわけではないので、月に1度の指圧店通いは続けなくてはなりませんが、頭痛薬を飲まなくて済むなら、それはそれで、とてもありがたいこと。
そして、枕を変えてから、およそ3ヵ月が経ちました。
指圧店には相変わらず月に1度は通ってはいますが、頭痛薬は週に1回程度の使用になり、回数が減少しました。
頭痛薬のせいで、荒れ放題だった胃も楽になったし、全身のむくみが軽減されて、体重をコントロールしやすくなったせいで、3キロの減量に成功。
誰にこの感謝を伝えたらいいかわからず、取り敢えず、寝る前に、枕に向かって合掌しています。