映画
- 2013年01月07日
普段から、映画は好きですし、勉強になるので、なるべくたくさん観るようにしています。特にお正月は、映画三昧には打って付けの時期でもあり、今年もDVDでたくさん観ました。
その中で、結構面白かったのは、「第9地区」。
エイリアンが、グロくて、眉を顰めながら観始めたのですが、あっという間に作品の中に引き込まれていきました。エイリアンのグロさなんて、まったく気にならなくなり、最後には「元気でね」と画面に向かって、手を振っている自分がいました。
まず、この映画は、設定がいいんですね。エイリアンが、難民となって、南アフリカの第9地区に住んでいるという設定。この設定があるからこそ、地域住民との軋轢や、強制移住の通達といった展開に、すんなりと入っていけます。第9地区がスラムのようになっているというのも、皮肉が効いていますしね。ドキュメンタリータッチの作り方も、この世界観を表現するのに、ぴったりでした。
地球外生物と人類の、対決や友情を扱った映画は、星の数ほどありますが、「社会」という大きなテーマを加えた点が、この映画を特別にしているように感じました。
オススメです。
「イヴの総て」も、とても面白かったです。
説明書きによれば、1950年度のアカデミー賞を独占した作品とか。
野心のある女、イヴが、ステップを駆け上がっていくのですが、これが、まぁ、腹黒い、ヤな女でして。
対する、マーゴというスター女優も、相当に我が儘な女なのですが、ヤな女にしてやられるがために、いつしか、同情してしまい、彼女を応援する位置に立って観ていました。
最後、イヴはすべてを手に入れるのですが、たった一つ、思い通りにいかない。
それによって、「けっ、ざまぁみろ」と、観ている者の溜飲が下がるというのも、この映画のミソでしょう。
また、一年前のイヴを髣髴とさせる若い女が最後に出てきて、このイヴでさえ、マーゴの二の舞になる可能性を示唆しているのも、この映画の素晴らしいところでしょう。いつだって、誰だって、落とし穴に落ちる可能性があるという暗示が、すっと背中を凍らせ、これが映画の中だけの特別な話ではなく、よくあることなんだという点を思い出させてくれます。
脇役で、無名時代のマリリン・モンローが出演しているのも、見所ポイント。
ほんのチョイ役なのですが、美しさと可憐さが際立っていて、キラキラ光っているのがわかります。研磨前の原石を見るような、そんな感じでした。
とても楽しめる作品です。
今年も、たくさんの映画を観て、たくさん感動したいなぁ、と思っています。