お中元

  • 2013年05月20日

学校の担任教師に、お中元やお歳暮を贈る習慣は、今もありますか?
私が小学生の頃は、ありました。
そして、小学校の1、2年を担当した女性教師は凄かった。
教師の方から、半年に1度、食用油や石鹸を40個も貰うのは、迷惑だ。
だから、私が欲しいものにしてほしい。
と、このようなリクエストがきました。
で、私が欲しいのは、○○デパートの1階のバッグ売り場の、右から2つ目の棚に並んでいる○というメーカーの黒のバッグの○円の品だ。
PTAの役員は、それを代表して買ってきて、それをクラスの人数で割って、各自がそれぞれの金額を負担すればいい。
と、こう、担任の教師側から言ってくるんですからね。
凄いですよね。
まぁ、確かに、お中元やお歳暮の品といえば、昔はそれほど品数もありませんし、カタログ形式で、好きなものを選ぶといった方法はありませんでしたから、食用油と石鹸だらけになって困るというのが本音ではありましょうが、それにしたって、そういうリクエスト、しちゃう? 教師が。
親たちも、心の中では「すっげぇな」とは思っていたのではないでしょうか。
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小学校3年生になると、担任が変わり、若い男性教師になりました。
さぁ、大変。
教師からは、当然といっちゃ、当然なのですが、リクエストが出てこない。
だとすると、若い男性教師の元に、40個ほどの食用油と石鹸が届くことになる。
それとなく、それでいいのか探りを入れてみるべきではないのか――といった意見が出ます。
で、PTAの役員が、精一杯それとなく探りを入れてみたところ・・・お中元やお歳暮なんて、いりませんから、と言われてしまったとのこと。
こうなると、親たちは困ってしまいます。
全員が、それじゃ、お中元もお歳暮も贈るのはやめましょうと決めたとしても、必ず裏切り者っていうのが出る。
絶対に、絶対に、抜け駆けしませんね? と確認しあう、疑心暗鬼がクラスの親たちを襲います。
その頃、連日、何人ものクラスメイトの親たちから電話があったことを覚えています。
親たちはいったい、なにを毎日、相談しているのだろうと、当時の私は不思議に思っていました。
子どもたちはというと、親たちのそういったことに興味を示す子はまったくいなくて、なんか、電話をし合っているな、ぐらいの認識でした。
やがて、そうした親の誰からともなく、こう言われるようになったそうです。
こうなってみると、1、2年の時の女性教師の時の方が、楽だったねと。
なんだか、親たちも大変でしたね。

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