眼鏡を新調

  • 2013年09月19日

30歳の頃の私は、両目とも1.5の視力があり、目だけはいいというのが自慢でした。
コンタクトを使っている友人らを見ると、メンドー臭そうで、大変だのぉと、完全に他人事でした。
それから10年ほどの間、視力検査を受けることがなく、徐々に落ちていることに、気が付きませんでした。
人間ドックで0.2の視力だと言われた時は「なにかの間違いではないでしょうか? もう1度お願いします」と、再検査を堂々と希望したぐらいです。
が、それは誤りではなかったのです。
生まれて初めて眼鏡を作り、それからは美術館や観劇の際に使用していました。

日常生活では、眼鏡を使うことなく、なんの不自由もないはずだったのですが・・・どうも、入力ミスのチェックモレが、増えていて、なんだかなぁという状態に。
最低でも十回以上推敲しているというのに、その際に、入力ミスを発見できず、校正者から指摘される量が、笑えないほどになってしまいました。

そこで、眼鏡を新調することに。
自宅近くの眼鏡店に行くと、ずらりと眼鏡が並んでいます。ま、当たり前なんですが。
こっちのとあっちの差は、なんだろう。
ほとんど同じに見えるのに、値段は1万円の差があるぞ。
ブランドなのか?
早々にラビリンスに入ってしまいそうです。
眼鏡のデザインに、こだわりのない私は、途方に暮れかかりましたが、ポップに軽量の文字を発見し、むむっと身を乗り出しました。
デザインは二の次の私には、「軽さ」というのは、やっと引き当てた当たりくじのようです。
軽量だと謳っている棚に並んでいる中から、一つを取り、実際に鼻にのせてみます。
念のために、隣の棚に並んでいた眼鏡を鼻にのせてみます。
と、ほとんど同じ。
なんてことでしょう。
軽量と謳っているものと、そうではないものの差が、この程度ならば、せっかく、大量の眼鏡の中から絞り込むキーワードを探したというのに、また、すべての中から選ぶということになってしまいます。
どうしたもんかと、固まっていると、店員さんが声を掛けてきました。
そちらはどうしたこうしたで、そちらのは、どうしたこうしたです、と説明してくれるのですが、なんのことやら、さっぱりわかりません。
気を取り直し、軽量の棚にあるのと、隣の棚にある眼鏡が同じ重さに感じると言うと、「あぁ、そちらのも軽いですからね」と、まさに軽いノリでの返しが。
なんだかよくわかりませんが、軽量の棚に並んでなくても、軽い眼鏡はあるようです。
困ったなぁと思いながら、あれこれ説明をしてくれる店員さんの話を右から左に聞き流し、なんとか1つを選ぶことに成功。
と、それは、最初に手に取った眼鏡でした。
そうなんですよね。
あれこれ検討して、頭で決めているつもりでも、結局直観で選んだものになるんです。
接客仕事をしている時のこと。
お客さんがあれこれ迷い出したら、最初に手に取ったものを勧める。
その時に体得した接客術なのですが、大体成功しました。
どういう心理状態なのか、正確なところはわかりませんが、買い物をしている時は、自分の直感で選んだものが、間違いない選択なのだという裏付けが欲しいのではなかろうかと分析しています。
眼鏡を選んだ時の私のように。

で、作った眼鏡がこちら。
P1010195
これで、原稿の誤字脱字が減ってくれることでしょう。
たぶん。

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