原稿用紙

  • 2014年05月26日

本になるまでの間には、何度も原稿をチェックする作業があります。
校正用に印刷された紙を何度も読み返し、誤字脱字はないか、修正する箇所はないかをチェックする大事な作業です。
そうやって見つけた修正したい場所には、赤色のペンで線を引き、その線をにょいっと余白まで延ばして、そこに直すべき言葉を手書きで入れます。
印刷所では、この手書きの修正指示に従って一つひとつ直していくので、この指示は読み易く、わかり易いというのが第一。
が、大幅に書き直したい時などには、紙の余白が足りなくなって、裏面に続けたり、限界に挑戦するかのように小さな文字で綴ったりといったことになります。

そこで付箋をオリジナルデザインで作成しているところを見つけ、7センチ四方程度の付箋に升目を印刷して貰い、それを原稿用紙に見立てて、修正する文章を手書きするように。
なぜ升目が必要かというと、促音や読点といった間違い易い箇所が、升目があるとわかり易くなるからです。
が、残念ながらこのオリジナルで付箋に印刷をしてくれていた会社が、このサービスを止めてしまいました。
探してみましたが同様のサービスをしているところは見つけられず、それじゃ原稿用紙という原点に立ち返ることに。

升目があるのだから原稿用紙ならなんでもいいかといえば、そうではなく、やはり書き易さ、使い易さは必須条件。
便箋を愛用しているメーカーで原稿用紙も作っていると知り、さらに名入れもしてくれるようだったので、そこにオーダー。
それが、こちらです。
P1010156
B5版サイズの原稿用紙はクリーム色で、目に優しい感じ。
ボールペンのインクも綺麗にのってくれるような紙質で、とても書き易いです。
ルビの場所があるものと、ないものの2種類があり、どちらか選べるようになっていて、どっちにすべきかでは結構悩みました。
ルビの蘭があれば、当然その分のスペースが必要なので、升目の1つは小さくなります。
升目は大きければ大きいほど、見易いのではなかろうかと思い、ルビなしにしようと一度は決めたのですが、いや待てよと、考え直します。
ルビを入れたい時がないわけじゃない。
で、結局はルビの蘭がある方を選択しました。
これ、正解でした。

それじゃなくても字が下手な私の修正指示が、印刷所で「んだよ。読めねぇよ」と言われないようにするための工夫です。
実際印刷所で私の修正指示の評判がいいのか、悪いのかはわかりませんが、いつもきっちり直していただいています。

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