季節を感じるのは
- 2014年10月06日
なにで季節を感じますか?
私は店頭に並ぶ果物で季節の移ろいを感じます。
え?
最近は多くの果物が産地をズラすなどして、通年で売られているって?
確かに。
ですが、たとえば苺も1年中店で見かけますが「おっ、安いな」と思う日が現れます。
その前の週より1パック200円ぐらい安くなっていたりする。
そうか、春だからか。
となるわけです。
逆に突然苺が高級品となる時もあります。
「高っ」と呟きながら、そうか、クリスマスが近いからな、なんて納得するわけです。
このように、通年で売られているものでも、その値段でしっかりと季節を感じます。
こちらは一番秋を感じる果物、柿。
写真ではわかりにくいと思いますが、結構カサカサしていて、あまり美味しくありませんでした。
こういうあまり美味しくない柿は、皮を剥き易いという特徴がありますね。
だからフツーに皮が剝けると、ハズれだなとその時点でわかってしまう。
時に、メッチャ剥き難い柿に当たったりする。
ねっちょりとしたものが柿から出ていて、手が滑りやすく、注意して包丁を使わないと、怪我をしそうな時。
こんな風になる柿は、大抵美味しい。
熟し切っているので、甘くて味が濃密。
写真の柿は種無し柿。
当然のように売られ、当然のように買っていますが、これ、出始めの頃の衝撃は凄かった。
種無しの果物といえば、スイカや葡萄がありますが、これらがどういう順で開発されたのか、定かではありません。
それがいつの頃だったのかも、はっきりしません。
ただ、ある日「これ、種無しなのよ」と食卓に出てきた果物に「な、なんと」と驚いた感覚だけが、記憶されています。
そして、開発した人は天才だなと思ったことも覚えています。
いかに美味しくという発想から、いかに食べ易くへと、果物の歴史の転換点だったのです。
こうした開発、大変だったんだろうなぁと思います。
恐らく何度も失敗して、諦めかかった時もあったんじゃないでしょうか。
凄いドラマがありそうで、なんだか取材してみたくなってきました。