外郎のこれから
- 2015年06月01日
「外郎(ういろう)が好き」とあっちゃこっちゃで言っておくと、色々なところからいただけたりするもんです。
そんな風にしていただいたのが、こちら。
以前頂戴したもので夏仕様の外郎です。
外郎が好きだと私が言うと、大抵の方は一瞬遠い目をしてから「羊羹のあっさりしたやつでしたかね」と確認してきます。
正解ではありませんが「まぁ、その程度の理解でも許してやるか」と大人な私はスルーしてあげます。
そして私は尋ねます。「最後に外郎を食べたのはいつ?」と。
すると首を捻り「うーん。十年以上前かな」と恐ろしいことを言ったりします。
どうしてなのでしょう。
羊羹は全国のコンビニで売られているようなのに、何故外郎はそのポジションを奪えないのか。
コンビニやスーパーマーケットでライバルである羊羹を見る度、歯噛みする思いに。
羊羹の2列のうち1列だけでも外郎にしてもらえたなら・・・外郎の素晴らしさに気付く機会が増え、ファンが拡大するはずなのです。
腹持ちもするし、日持ちもするし、常温保存でOK。
こうした利点は羊羹とまったく一緒だというのに、外郎の売り場はなかなか広くなっていきません。
ファンの声援が足りないのでしょうか。
もうこうなったら、日本を飛び越えて海外進出をもくろむべきなのか。
なんて、頼まれてもいないのに外郎の販売戦略を練ったりしています。
仕事が一区切りした日の午後。
外郎と緑茶を用意し、映画を観る。
このひと時がたまらなく好きです。
この時羊羹を選択はしません。
羊羹のポジションを狙う外郎の一ファンとして、この線は死守せねばと強く思うのです。
時にお煎餅やオカキに浮気心を起こすことも、ないとは言えない。
が、羊羹にだけは手を出してはいけないと、自分に言い聞かせています。
以前カープ女子の一人にインタビューしているテレビ映像を見たことがあります。
プロ野球球団広島東洋カープの熱烈なその女性ファンは、本当はオレンジや黄色の服を着たい時もあるけれど、球団のイメージカラーの赤しか着ないと宣言していました。
正直辛いけれど、カープ女子としてそこは守るべき一線なんだと語るその女性から、私は大きな勇気を貰いました。
私も頑張る、あなたも頑張れ。
そうテレビの向こうのカープ女子に声を掛けていました。