社会人としてのスタート

  • 2015年04月23日

社会人になってやりたかったのは、広報や宣伝・販促、店舗開発といった仕事でした。
が、配属されたのはショップ。
販売員としてのスタートでした。

その会社では半年に1度、異動希望を出せるシステムがあり、やりたい仕事を書いて2度上司に提出しましたが、それはいったいどこまで届いているのやら。
なにも変わらない毎日が続いていました。

どうしたらいいのかと考え、成績を上げることなのかなと気が付きました。
その会社では、与えられた1ヵ月の売り上げ目標をクリアすると1ポイント、1度の接客で〇万円以上を売ると1ポイント・・・といったポイント制がありました。
3年間で獲得したポイントの合計点数によって、ヨーロッパ旅行やアジア旅行などのご褒美を貰えました。
それまで私は、そうしたポイントを獲得することに熱心ではなく、工夫も努力もしなかったので成績は酷いものでした。
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意識を改めて頑張った結果、ヨーロッパ旅行が射程距離に入る段階に。
そんな時、半年に1度のアレがやってきました。
それまでと同様に広報や宣伝・販促、店舗開発の仕事がしたいと書いて提出。

と、2日後に本部の取締役が店に。
店の近くのカフェで、仕事のことや店の人間関係や、あれやこれやを聞かれました。
私の意志が強いと判断されたのでしょうか。
それから4ヵ月後に本部へ異動になりました。

それまでと、その時とではなにが違ったのでしょう。
多分私の成績でしょう。
成績の悪い私がこうしたいと訴えても、そんな話を誰も聞いてはくれない。当たり前ですよね。
でも成績がよければ、話を聞いてみようかと思って貰える。
なにかしたかったら、まずは今の職場で、しっかり成績を上げておかなくてはいけないのだと知った一件でした。

会社の中には理不尽なことがいっぱい。
でもやりたいことがあるなら、まずは与えられた場でいい成績を上げられるよう、最大限の努力をするべきなのでしょう。
それが遠回りに思えても、近道だったりするものですからね。

文庫「ハタラクオトメ」では、なんとなく毎日を過ごしているOLたちが登場します。
上司の思惑や取り引き先の状況や、本質とは違うことに翻弄されるばかり。
熱心でもなかったので、上手くいかなくても、ま、いっかと受け止めます。
でももう1度チャンスが巡ってきて、目標がしっかり見えた時・・・夢中で仕事に向かいます。
納得がいかなくても、そこに不満をぶつけるのではなく、一歩でも前に進むために精一杯努力した時・・・彼女たちはたくさんのことを得ていきます。

スコーンを

  • 2015年04月20日

どんな朝食を摂っていますか?
私はご飯、食パン、スコーン&マフィンを順にローテーションしています。
遅延型フードアレルギー者は連続して同じものを食べるのは避け、ローテーションするといいと聞いたから。
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スコーンがなくなったので、いつものようにネット注文。
その店では乳製品を一切使わない、豆乳スコーンと豆乳マフィンを売っています。
12個ずつ購入して合計24個を買い物かごに入れて、会計のページへ進むとお店からのメッセージが。
工場を移転するため、長期休業すると書いてあります。
げっ。
到着予定日の蘭を見てみると・・・3週間後になっています。

仕方がないので注文。
スコーンとマフィンを食べられない間、ご飯、食パンのローテーションでいくしかありませんので、食パンをいつもより多めに注文することに。
こちらも牛乳と卵を一切使わずに作った特殊な食パンで、ネット注文。

と、ある日宅配便で荷物が到着。
それは、3週間前に注文していたスコーンとマフィンでした。
そこで私は自分のミスに気付きました。
食パンもスコーンもマフィンも冷凍庫に保管する必要があるのですが、多めに買った食パンが大量にあるため、24個ものスコーン&マフィンを入れる場所がないのです。
賢い人であったなら、スコーン&マフィンが到着する日から逆算して、必要な分だけの食パンを購入しておいたことでしょう。
が、賢くない私は計算もせず、これぐらいじゃね? ぐらいのテキトーさで注文していたのです。
「大家族の人が使うような大きな冷蔵庫だね」と友人に言われるぐらいの冷蔵庫ではあっても、食パン10斤とスコーン12個、マフィン12個を収納するのは不可能。
己に舌打ちしながら肉の上に食パンを押し込んだり、果ては製氷機でできた氷を受ける場所にスコーンをきっちきちに並べたりして、やっとのことで収納完了。

小説「僕とおじさんの朝ごはん」では、少年の理想の朝ごはんを、おじさんが作るシーンが出てきます。
それは装幀のイメージ写真のように、トーストと目玉焼きです。

フリーライターをしていた頃、常に時間に追われていました。
食事の時間も不規則ななか、よく食べていたのが食パンでした。
コンビニで買っておいた食パンをトーストせず、ジャムを塗って口に押し込むといった感じ。
なんでもいいからお腹に入れたいといった時、食パンは便利でした。
軟らかいから喉を通り易いですし、時間もかかりません。
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小説を書くようになって、自分なりの時間の過ごし方が許される環境になった時、最初に変えようと思ったのは、食事の仕方でした。
食パンを口に押し込むような生活は、もう嫌だと思ったのです。
それで専用のトースターを買い、食パンを食べる時は必ずトーストするように。
焼くという行為の違いがあるかないかだけなのですが、心理的には大きな違いがあるのです。
焼いていない食パンを食べると、追い込まれているといった感じがあるのに対し、トーストした食パンを食べる時には、自分で生活のリズムをコントロールできているという手応えがあるのです。
この差は大きい。

食は人生のほんの一部分ですが、生き方を象徴し暗示していることもあるように思います。
それがわかり易く出るのが、どういう食事をしているかだと思うのです。
「僕とおじさんの朝ごはん」でも、食と生き方がリンクしています。
読み終わった時「今日はちゃんとしたものを食べようかな」なんて思ってくださる人が1人でもいたら、とても嬉しいです。

働くということ

  • 2015年04月16日

OL時代のこと。
私の上司はワープロを使うことができませんでした。
パソコンなんてものが普及する前でしたから、そんな人は結構いたのです。
それで、書類仕事は部下である私がすべて担当。
ま、いいですよ、それも大事な仕事ですから。
喜んでやらせていただきましょう・・・とは言えない事情が。
当時、会社には2つの大きな派閥がありました。
会長派と社長派です。
さらに会長の息子、社長の息子が、それぞれの派閥の傘下に入っていて、ちっちゃい争いを毎日繰り返していました。
どこかの会社の話に似ていますが、まぁ、よくある話なんでしょう。
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上司から「これをワープロ打ちして」と頼まれます。
で、作って提出すると、上司はそれを持って部屋を出て行きます。
私たちは別館の一室にいて、本部は隣のビルにあったので、いちいち一旦ビルを出て隣のビルに行かなくてはいけませんでした。
20分ほどすると、トントントンと上司が階段を上ってくる足音が聞こえてきます。
そして、真っ直ぐ私のデスクにやって来て「ここ、直してくれる?」と言います。
直します。
と、上司はまた隣のビルへ。
20分ほどすると、トントントン。
で「ここ、直してくれる?」となって、直すと出て行く。
これを1日中延々と繰り返すのです。

どちらかの派閥の通りに書類を作ると、違う派閥からそれじゃダメだと拒否される。
修正すると、今度は最初の派閥の方がそれじゃ許可しないとごねる。
私の上司は、この間を行ったり来たりするだけの無為な時間を過ごしていました。

当時の私は大学を出たばかりで、働くということに意欲はなく、意味を考えたこともないお気楽なOLでした。
そんな私でさえ、なんか間違ってると思う・・・と気付くほどの、不思議な風がその会社には吹いていました。

同時にその上司を見て思ったのは、会社員って大変だなということ。
そうなんです。
会社員は大変なんです。
会社員の大変さをちゃんと描く小説を書きたいと思っていました。
そして書いた「ハタラクオトメ」は文庫が発売されましたので、興味のある方はお手に取ってみてください。
P1010525
今振り返ると、私がたくさんのことを学んだのは会社員時代でした。
学生時代は、同じ年齢の似たような環境にいる友達とつるんでいることがほとんどでした。
でも会社には年齢も経験も価値観も違う人たちが、ごったまぜ。
そうした自分とはまったく違うキャラの人たちと一緒に、ゴールを目指さなくてはいけない・・・そりゃあ大変なことです。
「ハタラクオトメ」では、腕時計メーカーで働く様々な部署の人たちが登場します。
立場が違えば、意見も違ってきます。
違うからこそアイデアが飛躍できたり、ミスを事前に察知できたりすることもある・・・そんな風に思えた時、人として成長しているのではないでしょうか。

「トントントン」の上司、元気かな? なんて思いました。

一新したい

  • 2015年04月13日

加湿機能付きの空気清浄器を一新したい。
そう思ったのは去年のこと。

使用中の加湿機能付き空気清浄器への信頼感が、薄らいでしまったというのが理由です。
タンクに毎日1回水を満タンにします。
毎日タンクの水は減っているのですから、水は部屋に出ているのでしょうが、気化式で目には見えない。
でもって、湿度計によれば部屋の湿度は20%台にしかいかない。
理想だという40%台なんて、全然到達できない。
でも、タンクの水は毎日空になる。
ってことは、湿度計がおかしいのか? と思って、別の部屋にあった2つの湿度計で計ってみましたが、微妙に誤差はあるもののやはり20%台。
不思議です。
パワー不足ってことでしょうか。
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さらに加湿フィルターは1シーズンで1度、空気清浄フィルターは6年に1度交換と、取扱説明書にはあるのに、交換時期になると点灯するランプが、1ヵ月ぐらいで点いてしまうのです。
取扱説明書には、設置場所の環境によって交換時期は前後すると予防線がはられています。
「どんだけ我が部屋の空気が汚れていて、カラッカラってこことなんかい」と言いたくなるってもの。
交換時期を知らせるランプへの不信感は、やがて本体への不信感へ。

そこで信頼できるものを買おうかと、ネットで探してみると・・・。
部屋が狭いので、できれば加湿器と空気清浄器の2つの機能をもった一体型が欲しい。
が、月に1度本体丸ごと洗わなくてはいけないとか、値段が高すぎるとか、様々なマイナス要因と出くわして決められません。

いっそのこと大幅に条件を譲歩して、加湿器と空気清浄器は別にして、それぞれの高機能のものを買おうかとのアイデアさえ浮かび出すと、もう全然決められない。

結局・・・そうこうしているうちに冬が終わり、春に。
加湿器への期待感が高かった乾燥の冬が過ぎてしまうと、「ま、いいのが見つかったらでいいか」といった程度になり、買い替えることへの情熱が消えてしまいます。
となるとさらに決定できずに、各メーカーの加湿器と空気清浄器の情報にだけ、やけに詳しい女が1人誕生。
誰かに背中を押してもらいたいと思う今日この頃でした。

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