制服のボタン

  • 2020年08月13日

OL時代、制服を着ていました。
この時期は私にとって、ボタンとの闘いの日々でもありました。

最初の会社の制服はワンピース。
前身頃にボタンが付いていて、それで留めるタイプ。
ところが下半身デブの私が座ったり、屈んだりすると、ボタンをぐいっと引っ張ってしまう。
それでボタンを留めている糸が、びろ~んと伸びてしまう。
裁縫が大の苦手の私が、ぶつぶつ言いながらボタンを留め直す。
これが半端じゃない回数になる。
ボタンは大体この辺りという場所に付けます。
そうじゃないとボタンホールの位置と合わなくて、ボタンを留められなくなるから。
何度もボタンを同じ辺りに留め直しているうちに、その部分の布が破れてくる。
引っ張られるのはボタンだけど、同時にそれを留めている糸、ひいてはその糸が拠り所としている布に影響を及ぼすのです。
もう私の技量では直せない状態に陥った時、たまたま次の会社へ転職。

次の会社にも制服が。
タイトスカートの前身頃に、ずらっとボタンが並んでいるのを見た時、嫌な予感しかしませんでした。
案の定ボタンが引っ張られて、すぐに取れそうになる。
でもそこの会社には、もう1つ別のタイプの制服がありました。
そちらは膝丈のパンツ。
お尻や下っ腹、太腿の辺りにボタンがないデザインでした。
ということで、私はこちらのパンツタイプの方をもっぱら着用していました。

ところが。
このパンツにもボタンがない訳じゃあない。
ファスナーの上部に、パンツをウエストで留めておくためのボタンが一つありました。

ストレスのせいなのか、不摂生のせいなのか、短期間で5キロほど太ってしまって・・・ボタンを留められなくなる。
朝出勤して制服に着替える時、まず深呼吸。
それから全身全霊の力を指に注いで、ウエストのボタンを留める。
これでなんとか午前中頑張る。
でも午後は難しくなる。
昼食を食べるとお腹が張って、頑張って指に力を入れてもボタンを留められない。
ボタンホールが遠いなぁと呟いて、呆然とする毎日でした。

で、午後はどうしたのかというと、ボタンはしないまま。
ファスナーをちゃんと上部まで上げ切っておけば、ゆるゆると開いてしまったりはしないことを、この時発見しました。
あなたは楽だろうけど、見た目がおかしいでしょとのツッコミがあろうかと思いますが、丈が長めのベストがあったため、それで覆い隠してバレませんでした。

このように私が制服を着ていた期間は、ボタンとの闘いの日々でした。
どっちが勝ったのかいえば間違いなくボタンの方で、私は敗者でした。

先週、ウエストがゴムのスカートをセールで買い、超楽だわぁと感動し、ふと闘いに明け暮れた日々を思い出したのでした。

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