書店に並び始めます
- 2021年10月14日
文庫「僕は金(きん)になる」が本日から書店に並び始めます。
地域によってすでに並んでいるところ、これからのところと、色々あると思います。
書店で見つけられない時には、書店員さんに尋ねてみてください。
この「僕は金(きん)になる」には、昭和から平成、令和と長い期間に亘る家族の物語が描かれています。
主人公は守。
弟の立場で、姉、父、母らを見つめます。
姉ちゃんはなにものにも、とらわれない自由人。
爪を切っている途中で飽きてしまって、止めてしまうような人。
注文したラーメンと大福が出て来たら、大福から先に食べる人。
この姉ちゃんの上をいくのが、父ちゃん。
娘に賭け将棋をさせてそのあがりで暮らし、自分は働かない。
競馬、競艇、パチンコを楽しみ、毎日ご機嫌で過ごしている。
フツーが服を着ているようだと言われている守が、この姉ちゃんと父ちゃんの生き方を、理解できるはずもない。
思春期の頃には二人の生き方を全否定し、こんな家族がいて恥ずかしいと思う。
そんな守も年を重ねて様々な経験をしていくうちに、家族に求めるものが変わっていく。
その変遷を味わい、守たちの人生をも味わって欲しい・・・そう願っています。
どうやって読む本を決めますか?
私は直感。
勿論、好きな作家の新作だからといった理由の時もありますが、装幀を見て帯の文句を読んで、直感で決める時が多いです。
スーパーで値段をじっくり見て検討する癖に、本の値段にはほとんど注意を払いません。
何故だかわかりませんが本の値段には寛容。
海外の翻訳小説を読むことが多いのですが、その価格は年々上がっています。
それでも今のところは値段を気にせず買っています。
出版社さんからしたら、こんな私はいい顧客だと思います。
子どもの頃、母親の買い物に付き合ってよく商店街へ。
そこには書店がありたまに母親が言ったのです。
「1冊だけ買ってあげる」
テンションマックス。
真剣に1冊を選びました。
子どもの頃の我が家は貧しかったのですが、時たま出る母親の大盤振る舞いに、大喜びしていましたっけ。
その時にも本の値段には、ほとんど注意を払いませんでした。
賢い子であればそんな時こそ、自分のお小遣いでは買えないような、高額の本を選ぶでしょう。
が、賢くなかった私は、その時読みたい本の方が良かった。
文庫「僕は金(きん)になる」は700円。
値段を気にしない方にも、気にする方にも、選んで頂ける値段になっていると思うのですが、いかがでしょう。