職業

  • 2025年02月03日

子どもの頃になりたかった職業はなんですか?
今、その職業に就いていますか?

大人向けの職業体験が出来るツアーがあるというのを、新聞記事で知りました。
数時間から丸一日までの様々なツアーが用意されていて、実際にプロが働いている現場を、見学出来たりするという。
大人版のキッザニアみたいなものでしょうか。

テレビ番組の企画で、社長が別の会社の社長のカバン持ちとなって、丸一日仕事ぶりを見学させて貰うというのを見たことがあります。
カバン持ちとなった社長が、他社の社長業を間近に見て、驚いたり、感心したりする様が映し出され、それを見ているこっちも面白いのです。

ツアーにもテレビ番組にも、それまでの仕事に対する考えが、大きく変わるきっかけがありそうですね。
どの仕事にも苦労があって、それを克服するための工夫があって、誇りがあって、喜びがある。
そうしたすべてを学べるのは、貴重な機会になるに違いありません。

フリーライターをしていた頃、とても流行っているイタリアンレストランに取材に行きました。
オーナーシェフはまだ二十代。
予約が出来ないランチタイムには、行列が出来るほどの人気ぶり。

そのオーナーに、どんな時に喜びを感じますかと質問しました。
これは、編集者から渡される質問リストに毎回入っているもので、必ず聞いてこいと言われるので、この時も尋ねたのです。

こうした問いに対する回答は「お客さんが美味しいと言って喜んでいるのを見た時」とか、「笑顔を見た時」といったものがほとんど。
返ってくる答えが分かっている中で出す質問なので、こっちは儀式のような感覚。
頭の中では次の質問を用意している状態です。

そのイタリアンレストランのオーナーは答えました。
「レジをしめて、売上の金を数えた時に喜びを感じるね」と。
おっと。
ここまでの正直者に取材したことはなかったぜ。
思わずメモ帳からオーナーに視線を移すと、彼はニヤリとしていました。

どこに喜びを感じてもOK。
動機はどんなものでもOK。
働くということは奥深い世界なのです。

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