ちょい置き

  • 2025年03月24日

部屋を片付けると決意したとします。
どこから始めるか。
それを見極めるには、散らかってしまった最初の一歩がどこだったのかを、認識するのが肝要そうです。
スタート地点を理解することによって、片付けるための道筋を見つけ易くなりそうに思うのです。

私の場合はちょい置きがスタート地点。
一時的に置く。
仮に置く。
今日だけ置く。
という理由をつけて、本来置くべき場所ではないところに置くのが始め。
そして気が付けば、そこが定位置になってしまっているのです。

以前住んでいたマンションには、応接コーナーを用意していました。
仕事関係者を招き、そこで打ち合わせが出来るようにしていたのです。

が、そこのソファに書類にちょい置きしてしまった。
気が付けばソファには書類の山脈が。

で、今日は来客があるという日はどうするかというと・・・書類をバスタブに移す。
部屋の中を探し回った結果、空いている空間はバスタブしかなかったもんで。

この移す作業が面倒。
打ち合わせが終わったら、またバスタブの書類をソファに戻す作業もあるし。
書類を収めるべきファイルなどに、片付けてしまった方がいいと分かっている。
十二分に。
でも片付けるための時間を作ることを厭うのです。
そしてその場しのぎを繰り返すことを選択してしまう。

新刊「腕が鳴る」の中にも、ちょい置きでカオスとなった部屋に住む人物が登場します。
浅田千栄は高坂重里と2人で暮らしています。
2人は共にちょい置きの天才。
一般人が見つけられない隙間を見つけることが出来るので、そこに物をちょい置きするのです。

そして2人共ちょい置きした場所を忘れる天才でもあるため、リビングはカオスに。
買い置きがあったはずの風邪薬は、必要な時に見つからない。

こんな千栄が一念発起して、整理収納アドバイザーの真穂に片付けを依頼。
プロの手によって、リビングはすっきりと片付きました。

部屋の片付けは終わったのだけれど、千栄の仕事がどん詰まりになっていると知った真穂は、あれやこれやとアドバイス。

千栄は反発を覚えながらも、自分の人生を見つめ直していくように。
千栄がどのように変わっていくのかをお楽しみください。

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