相談員

  • 2025年10月23日

文庫版が発売になった「結婚させる家」の舞台は、結婚情報サービス会社です。

この小説を書く前に、何人かに取材をさせていただきました。
その中には結婚情報サービス会社の人も。
色々と興味深いお話を聞かせて貰いました。
特に印象に残っているのは、目標を見失ってしまう会員が多いというお話。

紹介された人と次々に会っていくうちに、欠点ばかりが気になって真剣交際に進めない。
やがて会員からの連絡に返信するのが面倒になっていく。

面倒だとか、なんで結婚しようと思ったんだっけ、などと考え始めたら物事は進まないと、結婚情報サービス会社の相談員は言っていました。

迷いや疑問には目もくれず、目標に向かって突き進める人が、パートナーを見つけられるそうです。

小説「結婚させる家」にはカリスマ相談員が登場します。
彼女の名前は桐生恭子。

恭子は根っからのお節介焼き。
あれこれと会員の世話を焼きます。
会員たちに発破をかけ、叱咤激励し、成婚までもっていく手腕は、業界内外で高評価を得ています。

会員たちの尻を叩き続け、立ち止まらせないのが恭子のやり方。
この剛腕ぶりには危うい面も。

成婚が決まり退会した会員たちのその後を調査してみると・・・破談するケースが多かった。
この事実を知った恭子は戸惑います。
これまでの自分のやり方は間違っていたのかと。

恭子は訳アリの人生を送ってきました。
一度大きく躓いてしまったのですが、理解のある人たちによって救われたのです。

道を踏み外したものの、なんとか人並みの生活を送れるまでになったことに、感謝している恭子。
でも時折、孤独に耐えられなくなることも。

恭子が最後になにを見つけるのかは、本書でお楽しみください。

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