似た人

  • 2017年03月27日

友人A子が電車の中で声を掛けられたそうです。
それは見知らぬ男性。
「どうもご無沙汰しております」と挨拶され、A子はきょとん。
全然記憶にない。
これはもしかして、もしかするとナンパか?
だとすればすっごい久しぶりだぜ、などと能天気に考えていると、男性は「〇〇です」と名乗ったそうな。
名前を聞いても思い出せないA子。
こうした場合の選択肢は2つ。
思い出したわの体で、テキトーで無難な話をしてその場をやり過ごすのが1つ。
もう1つは、正直にあなたのことをまったく覚えていませんと告白する。

で、A子は正直に覚えていませんと告げる方を選択。
すると「△△で営業部にいた〇〇です」と言い、さらに「△△で人事部にいた□□さんですよね?」と確認してきた。
これは完全なる人違いとわかったA子は「私の名前は□□ではなく、△△で働いたこともありません」と言うと、男性はとてもびっくりした顔をして「それは大変失礼しました」と謝罪したとか。

そんな出来事も忘れた半年後のこと。
デパ地下で食材を物色していた時「久しぶりー」と声を掛けられたそうです。
今度は女性。
今度もまた見覚えのない人。
女性は「□□さんですよね?」と言ってきた。
その名前は、半年前に男性が口にした名前と一緒。

どうやらA子によく似た人がいるらしい。
□□という名前で××辺りに住み、△△の人事部で働いたことがあり、キルト教室に通っていた――。
と、予想外のルートで個人情報を得たA子は、ふと気が付いた。
すっかり間違える人がいるということは、逆に自分の知り合いが、□□さんに「久しぶりー」と声を掛けているかもしれない可能性について。
A子の名前や、元の職場や趣味といった個人情報が、□□さんにダダ漏れしているかもしれないと考えると、ちょっと怖い気がしたそうです。
その一方で、そこまで似ている人と会ってみたい気もしたとか。

A子からその話を聞いた時、そういえばと思い出したことが。
今から30年ほど前、バイト先の人から私にそっくりな人が歩いていて、もう少しで声を掛けそうになったと言われたことがありました。
その人は顔だけでなく体型も髪型も服の感じも同じで、同一人物でなければおかしいぐらいそっくりだったというのです。
「双子のお姉さんがいるの?」と真面目な顔で質問され、「生き別れた双子の姉さんがいるという話にした方が面白いですか?」と聞き返したら、「なんだそれ」と言われましたっけ。

それから10年後ぐらいでした。
2人の知人からメールが来ました。
そこには「昨日のジャイアンツ戦を見に行ってたでしょ。客席にいるところがテレビに映ってたよ」と書いてありました。
私はジャイアンツ戦を球場に見に行っていません。
ということは・・・10年前にバイト先の人が見たという、私にそっくりな人でしょうか?
(架空の設定の)姉さん、姉さんは野球好きですか? 私はどっちかというとサッカーが好きです。双子でも好きなスポーツは違うんですね。


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