我が家は電話とFAX番号が同じ。
電話が鳴ったので受話器を取ると「ピー」とFAXの受信音が。
FAXに切り替えるボタンを押して、受話器を置きました。
FAXの受信が物凄く久しぶりで、そういや、そういう機能があったっけねと思い出しました。
届いたのは3枚。
新入社員の入社式の座席表で、これでいいかと、誰かが誰かに尋ねている。
間違いFAXでした。
すぐにゴミ箱に捨てて執筆を続行。
5分ほどして、また電話が。
受話器を取ると「今、FAXが届かなかったか?」と男性が言う。
名乗りもしない。
「どちら様ですか?」と尋ねると、男性はようやく会社名を名乗りました。
「届きましたね」と私が答えると、「間違えたので、処分して欲しいんですけど」と言う。
申し訳ありませんでしたといった謝罪の言葉も、ご面倒をお掛けしますがといったお願いの言葉もない。
「お前、仕事できねーだろ」と心の中で呟く。
そういうヤツはFAX番号を間違え、電話のかけ方も知らず、謝罪もできず、依頼もできないのです。
仕事ができない人というのは、この部分だけできないというより、見事にすべてができない場合が多いと、私は思っています。
昔のことを突然思い出しました。
自宅に戻ると留守電が入っていたので、聞いてみると・・・「〇〇でーす」という明るい女性の声が。
そんな名前の人、私は知りません。
その知らない人は言います。「年賀状を送ったんだけど、住所を間違えて書いてしまって、戻って来ちゃったの。ごめんなさーい。今年もよろしくー」と。
この女性は住所を間違え、電話番号も間違えたようです。
そそっかしい人というのは、いつだってそそっかしい。
だから全部間違える。
それでは自分はどうかというと・・・天然ボケはいつだって天然。
こういう時には天然ボケにはならない、なんてことはなく、常に天然。
そして年を重ねるうちに天然が落ち着いてきた・・・とはならない。
どちらかというと、その天然ぶりは深く濃くなっている。
人様のことをあれこれ言える立場じゃない。
だから仕事できねーだろと思った男性には「仕事、頑張ってね」と声を掛け、そそっかしい女性には「落ち着いて。ドンマイ」と声を掛けるべきなのでしょう。
今回感じたこと。
性格はその人の人生に大きな影響を与える。
今日は最近観て、胸に突き刺さった作品のご紹介。
まずは映画「アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー」。
ドキュメンタリー映画です。
アイリスはインテリアデザイナーであり、実業家であり、ファッションアイコンでもあるといういくつもの顔をもつ女性。
撮影当時94歳のアイリスの忙しい日常を追った作品です。
私はアイリスを存じ上げずこの映画が初対面。
まず、その個性的なファッションに度肝を抜かれました。
そして観ているうちに、その生き様の格好良さと名言の数々に惹かれ、観終わった時にはすっかりファンに。
「自分を美人だと思ったことは、一度もない。私みたいな女は、努力して魅力を身につけるの」
「人の目を気にするのではなく、自分のために服を着る」
「センスがなくても、幸せならいい。皆好きな服を着るべきだもの」
「毎日無難なことを繰り返すくらいなら、いっそ何もしなきゃいい」
・・・とアイリスは語ります。
ね、格好いいでしょ?
盛り過ぎではと思うほどの、ボリューム感のあるアクセサリーを身につけるアイリス。
フツーの人がやったら「おいおい」なのですが、アイリスは見事に着こなしてしまう。
それは自分の好きなものを身に着けているという幸福感と自信が、大きな魅力となって私たちに迫って来るから。
素敵な先輩を見つけると・・・とっても嬉しくなります。
次にご紹介するのはEテレの「びじゅチューン!」。
サイトによれば水曜日の午後7時50分から放送となっていますが、別の時間帯で再放送があるようですし、サイトでは作品動画を観ることもできます。
番組では井上涼さんの作品が公開されます。
世界の美術品を、井上さん独自の視点で歌とアニメで紹介してくれます。
アニメも歌も井上さんが作られているとか。
この世界観が凄いのです。
たとえば・・・ロダンの作品「地獄の門」から、「ランチは地獄の門の奥に」という作品を作っています。
お弁当を買える者と、買えざる者が出るランチ地獄を描いています。
また名城「姫路城」は、難攻不落のプライドが高い女性として描かれ、彼女の初デートの様子が描かれます。
イタリアにある「コロッセオ」にいたっては、「祖母のコロッセオハット」となり、お祖母ちゃんがコロッセオを頭にかぶっちゃっているという設定。
常に5万人の観客から応援されるお祖母ちゃんの人生が描かれます。
アイデアって自由なんだなと思わせる作品の数々。
こうした作品を盛り上げるのが歌。
歌詞も曲も井上さんが作り、自ら歌います。
一度聞いたら、翌日まで頭の中にリフレインするようなメロディー。
ハマリます。
以前住んでいた部屋は狭かった。
友人になら「空いた場所見つけて座ってー」と言えますが、仕事相手に「座ってー」とは言えない。
近所に落ち着いて話せるような喫茶店はなかったため、打ち合わせの際は大きな駅の近くにある、ホテルのラウンジを指定しました。
電車を2つ乗り継いでそのラウンジに向かう度「打ち合わせができる広さのある部屋に住みてー」と思ったものでした。
数年後に引っ越しをすることになり、部屋探しを開始。
第一番に考えたのは打ち合わせのことでした。
自宅で打ち合わせをするという前提での部屋探し。
ゲストがトイレに行く際に洗濯機の前を歩く・・・なんてことがないよう、トイレだけが独立していて、そこにだけ行けて戻れるといった部屋を選択しました。
それまでより2倍近い広さの部屋になり大満足。
これで打ち合わせの度に電車に乗らずに済むのね、私・・・と思ったものでした。
が、2倍近く広くなったとはいっても、それは充分な広さではなかった。
資料はどんどん増えていくのに、片付けが追い付かず、収納スペースから色々なものがあぶれ出す。
やがて右のソファが執筆中の資料の定位置になり、左のソファが次の小説のために用意した本を置く場所になり、ローテーブルが経費関係の資料を載せておく棚と化す。
このような状況になって、打ち合わせをどうするかという問題にぶち当たる。
「空いた場所見つけて座ってー」と言わずに済ますためには、来客時にだけそうした資料をどこかに隠さなくてはならない。
が、隠す場所がない。
そもそもそうしたスペースがあるのならば、普段からそこに仕舞っておくっちゅう話なのです。
自宅を何周も歩き回って見つけたスペースは、浴室。
何往復もして資料を浴室へ運び、取り敢えず空間を作る。
そして「普段からこうなんですのよ」といった体でゲストを迎え、打ち合わせ。
ゲストが帰られると、浴室に隠していた資料を元の位置に戻す。
これを何度か繰り返すうち「もっと広い部屋に住みてー」とまた思うように。
が、諸般の事情によりそう簡単に広い部屋に移り住むことはできません。
やがて打ち合わせの度に部屋と浴室を何往復もするのがメンドーに。
最近ではまたホテルのラウンジを指定するように。
幸い今住んでいる部屋のすぐ近くにホテルがあり、そこには30秒程度で行けます。
こうなってみると、ホテルのラウンジでの打ち合わせというのは便利。
事前に掃除をしなくていいし、飲み物や甘いものなどを用意しなくてもいい。
歩いてすぐの所にあるホテルのラウンジというのは、私の別室と考えていいのでは? と思うようになりました。
すると・・・もう歯止めがかからない。
これまでは来客があるからとの思いで、したくもない掃除や片付けに精を出していましたが、それは別室でとなると、取り組む理由がなくなってしまいました。
モチベーションを失ってしまった私の部屋が、これからどんな悲惨な状態になってしまうのか・・・空恐ろしい思いです。
朝食はパンです。
トーストにジャムを塗って食べます。
ジャムの瓶の蓋を開ける時、皆さんはどうしていますか?
私は乾電池で動く自動缶オープナーを使用しています。
初めてその自動缶オープナーが蓋を開けてくれるのを見た時・・・あー、私はまた1つ1人で生きていく知恵を得てしまったと、感慨に浸ったものでした。
その自動缶オープナーが動かなくなりました。
乾電池を交換するべき時が来たようです。
で、乾電池を出そうとする。
が、それが出来ない。
乾電池が入っている場所はわかっています。
短い線が3本並んでいて、そこが突起している。
そこをスライドさせて開けるんだろうなと想像がつく。
でもスライドできない。
指先をティッシュで拭いてはトライというのを繰り返すも、開かない。
自動で瓶の蓋を開けてくれるオープナーの、電池が入っている箇所の蓋を開けるのは手動で、それに手こずっているというオチは笑うに笑えない。
指先が痛くなり、開けるのは諦めてネットで検索。
乾電池を使わないタイプの缶オープナーを購入。
届くまでに1週間程度かかるとあったので、到着を待つことにする。
やがてジャムを塗らないでトーストを食べるのが辛くなってくる。
そこで乾電池が入っている箇所の蓋を開けることに、再びトライしてみる。
段々扱いが乱暴になっていき、テーブルに打ち付けてみると・・・パカッと開いた。
やっと開いたことに喜び、早速乾電池を入れ替えて蓋をしようとすると・・・閉まらない。
喜びの後の絶望にくずおれそうになる。
スライドして開けたのではなく衝撃で開けたので、どうやって閉じるのかが今一つわからない。
わからないながらも、恐らく滑らせるようにして、蓋を閉めるのだろうと思われます。
が、閉まらない。
本体にある溝に蓋の端を嵌めるのが正解っぽいのですが、そうしようとすると乾電池が邪魔。
溝のある位置より乾電池のお尻部分が出ている。
なので、乾電池を押し込むようにして、溝に蓋の端を嵌めなくてはいけない模様。
が、乾電池が大人しく中に収まってくれない。
奥にバネがあり、その力ではね返してくる。
どうしよう。
結局半開き状態の蓋をガムテープで留めることにする。
「こんな状態でも動いて。これ以上アンタにかかずらってはいられないのよ」と懇願してからスイッチオン。
と、動きました。
やれやれです。
それから数日後、宅配便が到着。
なに買ったっけ? と思いながら開封すると・・・乾電池を使わないタイプの缶オープナーが。
忘れていました。
それがこちら。
ガムテープで押さえても自動缶オープナーが動かなくなった時のために、予備として手元に置いておこうと思います。
今回知ったこと。
乾電池の入れ替えは難しい。