街に溢れているのは

  • 2019年06月06日

いつの間にか街にはドラッグストアが溢れていました。
これはいつ頃からだったのか、また私がその事態に気が付いたのがいつだったのか、はっきりしません。

ある日、店のドアに閉店のお知らせの紙が貼られる。
やがて工事が始まる。
今度はなにになるんだろうなどと思いながら、その前を通り過ぎる日々。
そしてその日はやって来る。
新店がオープン。
で、これがコンビニかドラッグストアである可能性がかなり高い。
「またコンビニ?」もしくは「またドラッグストア?」と呟く。
と、こういった展開を何度も経験している。

自宅からターミナル駅までは徒歩で10分ほど。
この間にたくさんのコンビニとドラッグストアがある。
賢い人はこの店ではトイレットペーパーが10円安く、あっちの店ではシャンプーが10円安いといったことを把握し、使い分けをしているのかもしれませんが、私はそういったことを覚えていられない。
だからどこでもいい。

以前住んでいた街にも、同じようにコンビニとドラッグストアがたくさんありました。
その日は自宅から一番近いドラッグストアに入り、体温計を見ていました。
前日、体調が良かったからインフルエンザ予防接種を受けようと病院に行ったのですが、受付スタッフから渡された体温計で計ったら、7度8分と出てしまい「微熱の域を超えているから、予防接種ではなく医師の診断を受けた方がいいのでは」と言われてしまいました。
もしかしたら私は自分が高熱であることを、自覚できないのかもしれないと考え、それはヤバいと思い、もっていなかった体温計を買おうとしたのです。

ところが5種類ぐらい並んでいる。
値段はバラバラ。
なんでそんなに価格が違うのかがわからない。
しょうがないのでパッケージに書かれている文章を読んでみる。
どれも似たようなことばかり謳っていて違いが見えない。
一番安いものにしようか。
でも安い理由っていうのがあるはず。
それはなんなのか。
安いのを買ってすぐに壊れたりしたら嫌だしなぁ、などと考えていると・・・レジ方向から声が。
「小数点第二位の値まで知りたいですか?」と。
へ?
と、私が顔を右に捻ると、3メートル程離れたレジ前に女性スタッフがいる。
今、私に話し掛けた?
あなたはこの距離をものともしないのね。
と思いながら、私は首を左右に振る。
すると女性スタッフが「小数点第一位まででいいのであれば、一番安いので充分です」と断言。
そっすか。
私は一番安い体温計を持ってレジへ。
少しでも高い物を売ろうとはせずに、最適だと思う物を売ろうとする姿勢に、私は好感を覚えました。

それから私はそこの店に通うようになりました。
ちゃんとしたアドバイスをしてくれるスタッフがいる店がいいから。
同じような商品を売っていて、金額がそんなに変わらないなら人で選びたい。

なんて言っていた私でしたが、現在の買い物はネットがほとんど。
なにで選んだらいいのかわからなくなっています。

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