喉が腫れて、また声を出しにくくなってしまいました。
ついこの間耳鼻咽喉科に行き、1週間の投薬によって、よくなったと思った矢先の出来事。
前回喉が腫れたためにキャンセルしたデンタルクリニックに、再予約をした直後のことでした。
何回予約をキャンセルしたら、デンタルクリニックのブラックリストに載るのだろうかと考えます。
取り敢えず前回とは違う耳鼻咽喉科を探すことに。
自宅近くに耳鼻咽喉科があるらしいことを、病院情報サイトで発見するも、どうもそこは公式HPがない様子。
今時?
不安が募ります。
が、とにかく家からすぐというところに惹かれて、行ってみることに。
待合室には5、6人の患者さんたちが。
どうやらそこそこ流行っている模様。
鼻からスコープを入れられ、喉を調べられました。
その結果、ドクターからは乾燥が原因でしょうと言われました。
寝る時にはマスクをし、1日2回家庭用の吸入器を使用し、自宅の加湿器を1日中フル稼働させている私に「乾燥」と言う?
これ以上どうすりゃいいのよとぶつぶつ言いながら帰宅し、すぐにネットで加湿器を検索。
そして手に入れたのがこちら。

狭い家なのに、もう1台加湿器を投入することに致しました。
これで喉や鼻の調子が悪くならないといいのですが。
小説の中に家電製品を登場させる時には慎重に考えます。
その時代にそれが普及しているか、それを登場人物が使っていることに違和感がないかどうかといったことを検討するのです。
例えば加湿器。
30年前のシーンに登場させるのは不自然です。
30年前に加湿器という存在を私は知りませんでした。
すでに発売されていたのかもしれませんが、庶民の身近にはありませんでした。
だから30年前の住まいの描写をする場面に、加湿器は入れません。
これは小説のストーリーとは全く関係ないところですが、こうした細部にも心を配って、違和感をもたれないように作っていきます。
新刊「オーディションから逃げられない」は、主人公展子を中心に、人生の長い期間に光を当てた物語なので、同じ自宅のシーンでも、そこにあるものは変化していきます。
そうした点を配慮しながら書きましたが、あくまでも家電製品は脇役なので、するっと読み飛ばされてしまうでしょう。
そうわかっていますが、あなどれない部分でもあるのです。
どなたかが「美は細部に宿る」と仰っていましたが、小説でも同じようなことが言えるように思います。
「細部をきっちりさせておくことで、物語は立体的になる」とでも言いましょうか。
新刊「オーディションから逃げられない」が、ちゃんと立体的になっているといいのですが。
定額で服を貸してくれるサービスができた。
と聞いた時、その月額料金がそこそこのものだったこともあり、さて、そのサービスはウケるのかしら? と疑問に思いました。

その後そのサービスを利用する会員数はどんどん増えて、複数の企業も参入し、活況を呈しているといったニュースを聞きました。
私の予想は外れ、たくさんの方が利用しているようですね。
私の場合Tシャツなどを除き、ほぼほとんどの服を直さなくてはなりません。
既製服のサイズと身体が合わないのです。
平たく言うと背が低くて手足が極端に短い。
長袖のブラウスなんかだと、手のほとんどが隠れちゃう。
なので袖の長さをカット。
パンツの場合はもっと大変。
まず丈をカット。
更に太腿がとても太いので、太腿周辺を広くして貰う。
服のリフォーム店にお願いする時はいつも「限界ギリギリまで広げてください」と言う。
それ、デザイン変わっちゃってない?
といったツッコミもあろうかと思います。
その通り。
こんな私には服の定額レンタルサービスはむいていませんね。
小説の中で登場人物たちの服装や持ち物をどうするか、またどの程度描くかといったことはとても重要です。
読者にとっては、登場人物がどういった人物なのかを想像する足掛かりとなる情報です。
でもあまり詳細に書き過ぎてもダメだと私は思っています。
それは想像する楽しみを読者から奪ってしまうから。
新刊「オーディションから逃げられない」の中では、3姉妹が持っているバッグの違いを描きました。
どういうバッグを持っているか、またそれはどういった理由からなのか。
この違いを描くことで、3姉妹の個性の違いをはっきり表現したいと考えました。
どうでしょう。
読者の皆さんが3姉妹を想像した時、この情報は役に立ったでしょうか?
そのシーンは後半なので、すでに頭の中に出来上がっていた登場人物像を補強するといった程度だったかもしれません。
例えそうだったとしても、読者の皆さんの頭の中にある映像をクリアにするのに、貢献できていたのなら嬉しいのですが。
新刊「オーディションから逃げられない」は読んでいただけましたか?

書き終えるまでに掛かった期間は、予想よりも大幅にオーバーしました。
今作品だけでなくこうした事態は続いています。
何故なのか?
執筆に四苦八苦して手が止まってしまったといった自覚はない。
実感としてあるのは、執筆に割く時間をなかなか確保できなくて、ジリジリしているというもの。
結構あるんです、執筆以外のなんやかんやって。
メールに返信したり、打ち合わせしたり、取材させていただいたり、逆に取材を受けたり・・・といったあれこれの他にも、1人でやっているので、経費をまとめて税理士に送ったり、HPを更新するために中身を作って、制作会社に発注したりといったこともする必要が。
一日を終える時「あー、なんか今日も執筆あんまりできなかったなぁ」といったモヤモヤ感が残ります。
これでいいのか?
なにもしなければずっとこのままだぞと、自分に問いかけ「時間の棚卸し」をしようと決意しました。
一日は誰しも24時間。
この24時間をどう使うかは自由。
まずこれまでの時間の使い方を紙に書き出してみて、現状を把握。
そして執筆時間を最大限確保するため、なにを捨てられるか、つまり諦めるかを考えます。
睡眠時間を削ろうか、映画を観る時間を減らそうか、まずい、これだと読書の時間が無くなってしまう・・・などと時間の遣り繰りを試行錯誤。
この「時間の棚卸し」のいいところは、これからの自分にとってなにが大切か、そうじゃないかを考える機会になる点。

そして執筆タイムをこれまでよりも大幅に長く取る時間割にしました。
また事務仕事に割く時間も用意。
こうするために睡眠時間を減らし、無駄と判断したものを予定から削除しました。
こうして新たに立てた時間割に沿って実際過ごしてみると・・・これは無理とか、これはもっと短縮できるといった発見などもあり、そうしたことも踏まえて時間割をブラッシュアップ。
新たな時間割でしばらく過ごしてみたところ、執筆時間をかなりしっかりと確保したため、その出来はさておき、毎日「書いた」といった満足感を得ることができるようになりました。
その満足感はとても心を落ち着かせてくれます。
かなりぎゅうぎゅう詰めのスケジュールになっているので、これを続けられるかどうかはわかりませんが、ひとまず頑張ってみようと思っています。
今回執筆時間をしっかり確保してみて、改めて気付いたのは「私は小説を書いている時が一番幸せなんだな」ということでした。
この時間の棚卸しは皆さんにもお勧めです。
今、皆さんはそれぞれに時間の遣り繰りをされていると思いますが、改めて棚卸しをしてみると、自分にとってなにが大切か、不要かを点検することができますよ。
あ、そうそう。
新刊「オーディションから逃げられない」を読む時間はしっかり確保して、削除しないでくださいね。
マスクを探し続けて幾年月。
ライフワークになりつつあるのが哀しい。
これまでに何十種類のマスクを試してきたか。

先日も耳が痛くならないと謳ったマスクを買いました。
装着すると何故かどんどんマスクが上がってしまう。
そして目を覆ってしまう。
だからしょっちゅうマスクを手で下げるという行為をしなくてはいけない。
そこでボツに。
肌の弱い私は、マスクを使い捨てるという便利さを諦めるべきかもしれないと考えて、洗濯して何度も使うコットン製のものを購入したことも。
肌に優しい素材というだけあって、肌に触れる感じは良かったのですが形が合わない。
マスクが鼻をキツく押さえつけてくるため、鼻が痛い。
また口周りに空きがなく、唇に布がぺったりと密着してきて気持ち悪い。
そこでボツに。
そんな私がネットで見つけたのが、皮膚刺激ゼロを謳ったマスク。
この名前が驚き。
「メジャーリーガー」という。
どうしてこんな名前をマスクにつけた?
へぇと納得するような、名付けのストーリーがあるのでしょうか?
私はアメリカのプロ野球のことしか頭に浮かびませんが、一般的には違う意味合いで受け取るのでしょうか。
商品名は大事です。
説得力があって、効果を期待させてくれて、どういったものかを想像し易く、覚えやすいもの。
小説のタイトルはどうでしょうか。
これ、難しいです。
いつも編集者とすったもんだします。
正解がないというのも難しさに拍車を掛けます。
新刊「オーディションから逃げられない」のタイトルも、時間を掛けて編集者と話し合いました。
互いにタイトル案を考え、それを披露し合います。
「これは違うんじゃないか」とか、「こっちの方向だと思うけど、他の言葉はないのか」などと意見を出していきます。
そうしてこのタイトルに決まりました。
これは主人公、展子の人生観を表しています。
人生にはたくさんのオーディションがあって、参加したくなくても、参加させられるものと展子は考えています。
この展子の気持ちを込めた「オーディションから逃げられない」というタイトルになりました。
このようにタイトルには作り手側の様々な思い、考えが詰まっています。
ということはメジャーリーガーの商品名も、様々な思いが詰まっていて、何度もの会議を経た上で決まったのだと想像すべきなんでしょう。
で、このマスク。
とってもいい。
これまでどんなマスクをしても、こそばゆい感じがしたのですが、これはそういったことがまったくない。
ノーストレス。
私はこのマスクのお蔭で、マスクを探す旅を終わらせることができました。
メジャーリーガー、サンキュー。