声を

  • 2023年03月27日

あなたの声はどんな声ですか?
私は鼻声。

これに気付いたのはフリーライター時代。
インタビューする際に声を録音します。
後でそれを聞きながら原稿をまとめます。
相手の声の合間に自分の声が聞こえてきた時「こいつ、誰?」と驚きました。
鼻詰まりを起こしている女が、のんびりと質問しているのです。
思わず、再生をストップし、心を落ち着けてからもう一度聞いてみると・・・鼻詰まりの女は私でした。
風邪なんか引いていなかったのに。
慢性副鼻腔炎のせいで、澄んだ声は出せなくなっていたようです。

当時、対面せずに、電話だけで取材をすることもありました。
顔が見えない分情報が少ないので、恐らく先方は私を「鼻声の人」として記憶していたことでしょう。
ちょっと寂しいです。

美声とまではいかなくても、フツーであったならと思わずにはいられません。
声が与える印象って結構大きいですからね。

新聞で発見したのは声を使った商品。
スマホほどのサイズのそれは、ボタンを押すと男性の声が出るという。
どういう時に使うかというと、インターホンや電話で受け答えをする時に、ボタンを一つ押す。
すると男性の声で「宅配ボックスに入れておいてください」などと言ってくれる。
つまり本当は女性の一人暮らしだけど、家の中には男性もいるんだぞと思わせたい、なんて時に使うんですね。
男性の影をちらつかせることで、セキュリティを強化するって作戦。
昔、女性の一人暮らしでは、ベランダに男性の服を、干しておくといいなんて言われていましたが、その変形型最新版声バージョンといったところでしょうか。
最近は物騒な事件が多いようなので、こういうグッズはいいですよね。

もしこの男性の声のリクエストが出来るとしたら、どんな声が欲しいですか?
オペラ歌手のバスぐらい、低くて美声がいいでしょうか。
それとも魚市場で喉を鍛えました、なんて感じのかすれ声?
素敵な声の男性がいると思われるより、やっかいな男性がいると思われた方が、セキュリティを強化するという点ではいいような。
だったらかすれ声の人に「あ?」と不機嫌そうに言って貰うのがいいのかも。
なんだか妄想が広がります。

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