間もなく

  • 2023年08月17日

文庫版「たそがれダンサーズ」の発売日が近付いてきました。
猛暑が続いている今夏は、冷房の効いた快適な場所で読書を楽しんで頂きたい。
その時にはこの「たそがれダンサーズ」を是非。

電子書籍も、紙版と同日の8月22日配信開始です。
電子版・紙版、ご希望のスタイルをお選びください。

この小説は社交ダンスの世界に足を踏み入れた、オッサンたちの物語。
そして振り返る。
私自身が最後に踊ったのはいつだったかと。

恐らくディスコという名の踊る場所があった、20代の頃にまで遡らないといけないでしょう。
大音量で流れる音楽に合わせて、身体を揺らしていたのを踊ると表現していいのであれば、このディスコでが最後。

なにが楽しかったのか。
そしてなにがきっかけで行かなくなったのか・・・記憶がありません。
バブルが崩壊して、ディスコ自体が閉店していったので、踊りに行く場所がなくなったのが理由だったでしょうか。

この小説を書くにあたり、ステップを勉強しようとDVDを購入。
画面の中の先生が優しく説明をしてくれます。
カメラは先生の足元をアップに。

何度もDVDの一時停止と巻き戻しを繰り返し、下手なりに、なんとかステップを覚えます。
すると先生が「では音楽に合わせて踊ってみましょう」と言う。

が、流れてきた音楽のスピードが速い。
嫌な予感がする。
そして先生が踊り出す。
全く付いていけない。
思わず「ちょっとー」と画面の先生に声を掛けてしまいました。

それまでは「いーち、にーい、さーん」ぐらいのスピードで教えてくれていたのに、音楽が流れ出した途端「123」と高速でステップを踏むなんて。
付いていけないって。

ゆっくりステップを踏むのであれば、何度も練習すればなんとか出来るようになる。
難しいのは音楽のスピードに合わせて、高速でステップを踏むことだと知りました。
この時の「ちょっとー」という感覚は、小説の中で登場人物たちにも味わって貰いました。

それぞれに事情を抱えたオッサンたちが、猛練習の末に手に入れるものを、是非味わって欲しいと願っています。
このステップの練習も踊ったことにして貰えるのならば、私はつい最近踊っていました。

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