公平に

  • 2022年02月17日

プロ棋士、藤井聡太さんが五冠を達成されましたね。
凄いことです。

将棋をする家族を描いた小説「僕は(金)になる」を出したせいか、私自身も将棋を嗜むと思われがちなのですが、全然です。

全然わからないながらも、藤井さんが物凄いことはよくわかります。
将棋の勝負だけで生きるプロ棋士たち。
彼らはほとんどの時間を将棋にあてて、精進しています。
そして人生を賭けて勝負。
そんな真剣勝負で勝ち続けるというのは、とんでもない実力があるから。
その実力の裏には、とんでもない努力があるのでしょう。

とんでもない努力を続けている人が、報われるとは限らない。
もっとはっきり言うと多くの人は報われない。
報われるのはごく一部。
それがわかっているからこそ努力を続ける姿に、私たちは感動する。

だから勝負は公平に行われて欲しいと思うのです。
公平に行われた勝負だと思えれば、負けても次への気持ちに繋がるでしょう。
でもちらっとても公平じゃないと思ったなら、これまでの努力はなんだったのかって話になるし、努力を続ける気持ちは折れてしまう。
これは誰も幸せにしない。

北京で行われている冬季オリンピックでは、残念ながらフェアとは思えない事態が頻発。
これはとても哀しいことです。
選手は勿論、見ている私たちも哀しくなります。

人は完璧じゃない。
そんな人が決めたルールだから完璧とは程遠い。
でも完璧に近付けるよう努力して欲しい。
人生を賭けている選手たちが、フェアだと思えるような環境を整え運営して欲しい。
真面目に努力している人が、馬鹿を見るようなジャッジを見た子どもたちが、その競技に関心をもったり、やってみようと思ったりはしないでしょう。
それは結局競技人気を減らし、競技人口を減らし、衰退へ。
そうさせないためにはフェアに。
これが大事だと私は思います。
今回のオリンピックを見ていて、こんなことを感じました。

インド料理店

  • 2022年02月14日

最寄り駅の前に数軒の店舗があります。
その中にインド料理店が。
外観がとってもインド。
看板の色使いや、そこに書かれた文字の書体なんかがインドっぽい。
本格的な料理を出すんだろうなと思わせる風情。
テイクアウトもやっているようです。
でも私にはちょっと敷居が高い。
それでまだ一度も利用していません。

カレーは子どもの頃から好きで食べてきました。
が、それは日本風にアレンジされたもの。
市販のカレールーを使って野菜と肉を煮込んだもの。
それは大好きです。

いつの頃からか巷ではカレー店が増殖するように。
独自に進化していく、そうした最先端のカレーには馴染めずにいます。

何十年も前のこと。
本場のカレーを食べられる店があると知人から聞き、友人と食べに行ったことがあります。
確か銀座の地下にある店でした。
訪れたのは午後七時。
かき入れ時のはずなのに、何故か客は私たちだけでした。

ホールスタッフはインド人っぽい男性でした。
この店は話通り本格的のようだなと期待感がアップ。
彼がメニューと水を持って来てくれました。
ドリンク付きのセットメニューを注文。
店内に漂うカレーの匂いは美味しそうで、増々期待感が上昇。
胃が準備整いましたよとシグナルを送ってきます。

少しして注文した品がテーブルに。
ナンを千切り、それにカレーを付けて口に運びました。
すると・・・辛いのなんのって。
口から火が出るかと思うほど。
すぐにコップの水を飲みました。
目の前に友人がいなければ、コップの水に舌を浸したいところです。
見れば、友人もコップの水をがぶ飲みしていました。

辛いね。
うん、辛いね。
と、言い合う。

本格的なのは辛いのだと思い知った私たち。
それまで何度もカレー店を訪れては、そこのこだわりのカレーを食べてきました。
しかしその味は日本の枠内でのこと。
日本人の舌に合うようにアレンジされたのものでした。
でもオリジナルはパンチ力が凄まじかった。

ナンに付けるカレーの量をほんの少しにしても、辛さが口中で暴れ回ります。
やがてナンだけを食べるように。
そしてナンを食べ終えました。
カレーは大量に残った状態。
この残し方は料理人が怒るレベルだと思うのですが、私たちには無理でした。

もう帰ろうと話していると、ホールスタッフが飲み物を運んで来ました。
そういえば、ドリンク付きのセットメニューだったと思い出す。
そのドリンクに口を付けてみたら・・・激甘でびっくり。
砂糖を飲んでいるのかと思うほどの甘さ。
インドの方たちは、極端なものが好きなのでしょうか。
激辛のカレーの後で激甘のドリンクを飲み、プラマイゼロという感覚なのでしょうか。

結局ドリンクもひと口飲んだだけで、ギブアップ。
店を出ようと席を立ったら、ホールスタッフが「帰りマスカ?」と尋ねてきました。
「はい」と答えると、その濃い顔に哀しそうな表情が。
彼に哀しい思いをさせたことを申し訳なく思いながら、店を後にしました。

この経験以降、本格的なものには用心しろと思うように。
それが駅前のインド料理店の利用を躊躇わせるのです。
私には敷居が高い店なのでした。

整理収納

  • 2022年02月10日

最近ハマっている動画は整理収納関連もの。
見たことありますか?
整理収納アドバイザーなる人が客の家に行き、片付けをする様子を映した動画です。

ビフォーとアフターの映像を見比べたら・・・思わず「おお」と感動の声が出ます。

まずビフォーの映像が凄い。
カオスなのです。
ここまで混乱してしまったのかと驚くケースが多い。
この状態のキッチンで毎日料理を作っていたことに、むしろ感心するけどなと思うほど。
収納場所の前にはものが積み重なっているため、開かずの扉状態になっていたり、食器が床に直置きになっていたりする。
そして思う。
ここと比べたらうちはまだ可愛いもんだなと。
安心している場合じゃないはずなのに、安心しちゃう。

こうした混沌とした場所を、客が整理収納アドバイザーの助言に従って、片付けをしていく様を動画で見るのです。
片付け終わった後のスッキリ感がハンパない。
美しい。

思わず、この人に頼むといくらぐらい掛かるのだろうと、料金を調べ始める。
いやいや、まずは自分でやるべきだと自らストップを掛けて、依頼を踏み止まる。

様々な整理収納アドバイザーが、動画で収納アイデアを紹介してくれています。
そんな使い方があるのかと、目から鱗の情報がいっぱい。
整理収納には柔らかい頭が必要だと知る。

特によく見る整理収納アドバイザーの動画のリストに、これをやってはいけないNG特集、とのタイトルを発見。
それを見てみたら・・・収納品を先に買ってしまうのはNGと言っていました。

あー、それ、私。
と、声を上げてしまいました。

引越して間もない頃、作り付けの押入れに、なにをどう入れたらいのかが、わかりませんでした。
廊下にも部屋にも荷物が詰まった段ボール箱が、積み上がっている状態だというのにです。

これらを、ここに入れればいいのは、わかっています。
でもどう入れたらいいのかが、わからない。
ぽっかりと空いた場所をどう使ったら、使い勝手がよくなるのかが、わからない。
どうしよう。
と、しばし考えた結果、ひとまず押入れの奥行を測ってみました。
結構な奥行きがあるとわかりました。

ネットで調べてみたら、そこにぴったり収まる、奥行きのある透明ケースを発見。
2つ購入。

押入れの中段に2つを重ねて配置。
そして中には洗剤の買い置きや、掃除道具などを入れました。
奥行があるのでたっぷり入ります。
よしよし、珍しくいい買い物をしたぞと思いました。
この時は。

使い始めたら・・・結構使いにくい。
引き出しの奥の物を取り出しにくいのです。
引き出しをかなり手前に引っ張り出さないと、奥の物に手が届かない。
そこでようやく気付く。
ここまで奥行のあるケースは必要なかったことに。

買ったばかりなので、捨てるという選択肢はない。
しょうがないので、ぶつぶつ文句を垂れながら奥の物を取り出していました。

このようにNG特集の動画の中で、整理収納アドバイザーが言っていた通りのことを、すでにしてしまっていたのです。

その整理収納アドバイザーは言います。
収納品を買う前に、まずはそれを買う必要が本当にあるのかを考えましょうと。
不要なものを捨てて量を減らすことで、今ある収納品で対応出来ないかといったことを、まず考えてからにしましょうと。
あなたについていく。
動画の中の整理収納アドバイザーに、私はそう言っていました。

結局、その奥行のある透明ケースをどうしたかというと、クローゼットに移しました。
服を入れることにしたのです。
服は洗剤などより重さがないため、出し入れのしにくさは軽減されました。
また洗剤などは、すでにもっていた小ぶりのケース3つに分けて収納。
新たに収納品を買うことなく、なんとかしようとしましたよ。
そう、件の整理収納アドバイザーに報告したい気持ちでいっぱいです。

印刷

  • 2022年02月07日

プリンター市場に再編の機運があるんだとか。
事務機大手同士が基幹部品の共通化をするという。
これは初めてのことなんだそうです。
共通化することによって開発期間が短縮出来て、生産コストも削減出来るという。

そうはいっても基幹部品といえば、メーカーの魂ともいえるもの。
長らくトップシークレットであったでしょうに。
それを晒してでも開発に掛かる時間や経費、コストを削減したかったのでしょうか。

ワープロというものが発売された頃、すぐに手に入れた私。
当時のそれはタイプライターのように、紙を一枚一枚手で差し込んで印刷しました。

時代が進みパソコンに代わっても、そこで一番使うのはワード機能。
毎日大量に印刷をしていました。
一枚一枚入れなくて済むようになり、どれだけ嬉しかったか。
当時パソコンを買い替える時には、まずパソコンをゲットし、その時に貰えるポイントを使ってプリンターを買うという流れでした。
パソコンとプリンターはセットのものとの認識でした。
プリンターを買わないという選択肢は、頭に浮かびませんでした。

その後書くことを仕事とするようになり、プリンターは必須アイテムになりました。
原稿を入力したらまず印刷。
その紙で推敲をして赤字を入れていきます。
これを画面上では出来ない。
だからまず印刷。

年齢を重ねて小さい文字を見るのが大変になってきました。
メガネを書けて文字を追い続けると、とても目が疲れる。
出来れば裸眼で行いたい。
そこでフォントをびっくりするほど大きくして印刷。
フォントを大きくすると、印刷する枚数は増えます。

長編小説だと350枚ぐらいになります。
10回ぐらい推敲を重ねるので、3500枚を印刷することに。
我が家で一番の働き者といっていいかも。

仕事以外でも結構な量の印刷をします。
例えば・・・棚を欲しいと思ったとします。
あっちこっちのサイトを訪問し、サイズや値段などを調べるのですが、この時、これはどうかなといった程度のものを、片っ端から印刷していく。
そして印刷された紙を机に並べて検討。
画面上では検討しない。
というか、出来ない。
だから棚を1つ買うだけでも、たくさん印刷します。
事務機メーカーさんからしたら、私はいい顧客でしょう。

友人たちの中には、パソコンはあるがプリンターはもっていないという人が結構います。
買い物をする時にはどうやって検討しているのかと聞いたら、画面を保存しておいて、それで見比べるとの回答が。
私がその友人をじっと見つめていたら、「今、私は初めて、あなたから尊敬されている気がする」と言っていました。
尊敬の念が私の目に現れていたのでしょう。

世の中はペーパーレス化へ。
へビーユーザーの私なんぞは、希少動物に指定されるのかも。
そのうち「えっ、今も使っているの?」と驚かれるような時代になるのでしょうか。
いやいや。私はこれには徹底的に抗う所存。
メーカーさん、頑張ってください。


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