荷造り

  • 2017年07月17日

出張が多い友人がいます。
仮にA子としておきましょう。
A子は荷造りを10分で完璧に整えると言います。
なんでもリストを用意してあって、それを見ながら準備をしチェックマークを入れていくのだとか。

ホテルにある物を使用するのかそれとも持参するのか、これをしっかり決めておくのが、素早く荷造りをするコツだそうです。
例えば歯ブラシ。
大抵のホテルには用意されています。
が、その使い心地は様々で当たり外れがある。
外れた時のダメージは予想外に大きいので、A子は歯ブラシを持参すると決めているそうです。

このリストは国内用と海外用の2種類があるのだとか。
日本のホテルにはスリッパなどの部屋履きが用意されていることが多いので、持参リストに入っていませんが、海外のホテルでは絶対に用意されていないので、持参リストに入れておかないといけないという。

確かに。
私が初めて海外へ行った時、部屋履きを持参しませんでした。
そのことの重要性をわかっていなかったからです。
チェックインして部屋に入り、中をウロウロしている時には、この失態にまだ気付きませんでした。
シャワーを浴びた後です、気付いたのは。
シャワールームを出ようとして素足を一歩外に出した時、その足の先にあるのは靴だとわかった瞬間、思わず引っ込める。
じっと靴を見つめてしばし考える。
スリッパがない・・・ということは靴を履いてベッドまで歩くのか・・・靴は履かずにつま先立ちで走ってベッドに向かうという案と、どちらにするか悩む。
せっかく洗って綺麗になった足を、靴の中に入れることに抵抗感があるものの、素足でカーペットを走るよりはまだマシな気がする。
カーペットの上は自分もそうだったように、宿泊者たちが外を歩き回った靴の底が接する場所。
外で付いた様々な汚れが、カーペットに転写されていることでしょう。
そこを歩くということは外の路面を素足で歩くのと一緒。きっと汚い。
自分の靴の中も綺麗とは言い難いけれども、路面と触れてはいない部分なので、汚れが転写されてはいない。
と、ようやく答えを見つけた私は、靴を履いてベッドに向かいました。
シャワールームの前で長いこと固まっていた私を不思議に思った友人が、なにをしていたのかと聞くので、スリッパを持参しなかったことを心の底から後悔していると話すと・・・そんなこと考えもしなかったと友人は言いました。
そして彼女は素足で歩き回っていました。
おおっ。
抵抗感って人それぞれなんだなと思った瞬間でした。

相変わらず

  • 2017年07月13日

久しぶりに会った友人。
仮にA子としましょう。
A子とは20年ぶりぐらいの再会でした。
昔のA子はそそっかしくて、よく話は最後まで聞けと皆に突っ込まれる存在でした。

A子を含めた5人で和食レストランでランチ。
A子は料理についてウエイターに質問します。
するとまだウエイターが説明している途中なのに「それじゃ、これ」と注文。
届いた料理はA子が思い描いていたものとは違っていたようで、「こういうのとは思わなかった」と発言。
その場にいた全員から「話は最後まで聞け」と突っ込まれる事態に。

このA子の気質は悪いことばかりではないようで。
今のご主人とのご縁も最初はA子のそそっかしさから。
ご主人が電話してきたので、A子はてっきり自分のことが好きなのだろうと思い込んだ。
ご主人は幹事だったので、連絡事項があって電話しただけだったそうですが、そそっかしいA子は、話を最後まで聞かず、そう思い込んだ。
「悪い人じゃないから、いいわ、彼女になってあげる」とA子はやや上から目線で勝手に了解する。
そして付き合い始める。
が、これはあくまでもA子が思っていることであって、この時点でご主人の方は当然ながら付き合っているとは思っていない。
やがて話の食い違いを無視できなくなり、ご主人はA子に確認する。
「僕らって一体なに?」と。
ここでようやくA子の勘違いが発覚。
顔を真っ赤にして謝り倒すA子を見たご主人は「ま、それもいっか」と思ったとか。
その後無事にゴールインし、結婚してからすでに20年が経っています。
A子のそそっかしさが引き起こしたアクシデントの中で、いい方に転がった珍しいケースです。

久しぶりに会う友人が、昔のままだとなんだか嬉しくなってしまいます。
一方で素敵な人に変わっていたりしても嬉しくなります。
しっかりと自分の意志をもち、それにむかって努力をしている姿をみると・・・なんだか眩しくて。
望めば人はいくつになっても変われる。
そう知る度に勇気づけられます。

うねり

  • 2017年07月10日

髪にうねりがあります。
湿気の多いこの時期は特にうねります。
ストレートアイロンでぐいっと伸ばしても、さぁ家を出ようという時点ですでにうなりが復活しています。
「ストレートアイロン」と「私のうねり」の戦いでは、必ず私のうねりの方が勝つのです。
こうなると出かけにストレートアイロンを使う気は失せます。
どうせ誰も私の髪になんぞ興味はなかろうと、うねりまくった状態で外出することも。

使っていたストレートアイロンは、ネットショップでほかの買い物をしていた時、たまたま安かったので購入したもの。
恐らくストレートアイロンにもそれぞれ蘊蓄があるでしょうから、そういったものを突き詰めていくべきで、その先にさらさらヘアとの出合いがあるのかも。
と、思った私は検索窓にストレートアイロンと入力してみました。

すると出てくる、出てくる。
たくさんのストレートアイロン。
5分もした頃にはいつものようにラビリンスに落下。
どういう基準で選べばいいのか皆目わからない。

見つけたのはファン付きのヘアアイロン。
説明文によれば「熱で髪を伸ばしながら風を吹き付けて、熱を冷ましていく」のがウリのよう。
これによってストレートにセットした髪が長持ちするとある。
理屈が全然わからない。
が、そもそも電化製品で私に理屈がわかるものなど存在しないので、ここで立ち止まっても意味はない。
私には勢いしかない。
ええいっ、買っちゃえ。
と、買ったのがこちら。

説明文にあったようにどこかのタイミングで冷風になっているようで、使っていてもそれまでのように温かくはなりません。
そして昼頃セットして夕方ぐらいまでうねりが出てこない。
理屈はわからないままですが、うねりを押さえる力が強いことはわかりました。
それに夏場にヘアアイロンを使った後は、汗だくになっていたりしたのですが、それも避けられそうです。

ビーチで

  • 2017年07月06日

友人が一足早く夏休みを取ったそうです。
仮にA子としておきましょう。
A子はダンナと二人っきりで南の島へ旅行に行ったとか。
今年が結婚20年目であったため、記念の旅にしようとの考えがあったそうで。
実際はもう子どもたちが一緒に行動してくれないとの理由もあったようですが。

ダンナと二人っきりの旅。
「1日が長いのなんのって、話すことなんてないからさ」とA子は言いました。
結婚して20年ともなると別に改まって話すこともなく、しーんとしているばかりだったとか。
浜辺で美しい夕陽を眺めて「綺麗だね」と言いかけて隣へ目を向ければ、ダンナはスマホをいじっている。
そこで言いかけていた言葉を引っ込めて「スマホがあって良かったね」と声をかけると、「うん」と素直に頷くダンナ。

A子はふとダンナが定年退職する日を想像し、暗澹たる思いに襲われたそうです。
共通の趣味を見つけよう。
そうA子は決心し趣味探しを始めたようで。

ところがこの共通の趣味探しは難航します。
A子はテレビドラマが好きだが、ダンナはテレビドラマを見始めると5分で寝る。
ダンナは朝酒が好きだが、A子は下戸。
A子はショッピングが好きだが、ダンナは「そこで待ってるよ」とベンチを指差す。

といった具合で、まだ共通の趣味を見つけられていないそうです。
が、ダンナが定年退職するまであと10年ほどあるので、その間に見つけるべく気長に探し続けると宣言していました。
夫婦共通の趣味と、それぞれの趣味と両方あるのが理想でしょうかね。

B子のダンナは定年退職まで後3年ぐらいだそうで、こちらもその日に向けて準備していると言います。
「どんな準備?」と尋ねると・・・ダンナに料理の趣味をもたせたら自分が楽になるだろうと考え、週末にダンナが作ったカレーライスを、褒めちぎるところから始めたそうです。
「うわっ、なにこれ。美味しい。パパ天才」などと褒め倒したところ、ダンナはすっかりその気になったとか。
今では週末はダンナが作ってくれるようになったらしい。
が、主婦の料理とは違ってダンナの料理はあくまでも趣味として追及していくので、聞いたこともない高額の調味料を買ったり、味の差を知るために同じ料理を4種類作ったりと無駄が多い。
B子はその無駄が気になってしょうがないのですが、ここであれこれ言うとへそを曲げてしまいかねないため、ぐっと堪えているそうです。

趣味との付き合い方も色々ですね。

ブログ内検索

  • アーカイブ


  • Copyright© 2011-2024 Nozomi Katsura All rights reserved. No reproduction and republication without written permission.

    error: Content is protected !!
    Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.