10月8日に発売になる文庫「諦めない女」の見本が手元に届きました。
こちらです。

色、色、色・・・となっていて、これが書店さんに並んでいたら、目に留まらずにはいられなくって、足を止めずにはいられなくって、手を伸ばさずにはいられなくって、レジに運ばずにはいられなくなる・・・となるといいのですが。
カバーは単行本と同様に、イラストを水口理恵子さんに、デザインを大久保伸子さんにして頂きました。
素敵なカバーを有り難うございます。
女シリーズの「嫌な女」「我慢ならない女」と同じコンビで、カバーを仕上げて頂きました。
帯を外すとこんな感じです。

この「諦めない女」は珍しく、タイトルが先に決まりました。
いつもは小説が完成した後で、編集者と案を出し合った上で、営業スタッフの意見も参考にしながら決めていきます。
ところがこれは小説を書き始める前の段階で、編集者に「諦めない女」を書きたいと話していました。
書きたい人物、そのための設定、構成が最初っからはっきりと見えていたせいかもしれません。
いつもはそこまではっきりとした姿が見えない中で、執筆をスタートさせます。
全体的に霧がかかっているような感じです。
主人公がこの先にどんな人と出会い、どんな行動を取るのか、どんな景色があるのかを、わかっていません。
書いている私は、主人公の隣を歩いているような感覚でいるのですが、主人公に道案内は出来ません。
私にも見えていないので「こっちの道じゃない?」なんてアドバイスも出来ないのです。
大体この道だろうと辺りを付けて主人公と一緒に歩いていたら、行き止まりにぶつかってしまい、二人ですごすごと道を戻るなんて感覚になることも。
そうやって書き進めているうちに、ある日突然、ぱっと霧が晴れる瞬間が訪れます。
あぁ、こういうことかと、物語の全体像を把握出来るようになります。
これがいつもの書き方。
ところが「諦めない女」では執筆を始める前から、くっきりとした絵が頭の中にありました。
霧はなく周囲も細部もよく見えていました。
主人公が歩く道も、このまま真っ直ぐ進めばいいとわかっている感じ。
だったら書き易かったかといえば、そうではありませんでした。
見えている世界のすべてを文字にすることは出来ないので、どこを描くのか、なにを描かないのかを決めなくてはいけませんでした。
これがとっても難しかったんです。
なにはともあれ読書の秋。
秋の夜長にこの1冊を。
文庫「諦めない女」が10月8日に発売になります。
電子書籍も同日に配信が開始されます。
どういった作品なのかを書きたい。
でも書けない。
どうしてかといえば、どう頑張って書いてもネタバレになってしまうから。
「それじゃわかんない」と言われてしまいそうなので、少しだけ書くと・・・小学校に入学したばかりの少女が、母親と買い物をしている途中で、行方不明になります。
母親は必死で子どもを捜します。
しかし見つからない。
やがて周りは諦めムードに。
それでも母親は娘が生きていると信じて、一人で捜し続けます。
果たして母親の願いは叶うのか・・・。
と、こんな感じです。
これ以上は書けないので、是非本を読んでみてください。
単行本を出す時はしみじみと感謝の気持ちが湧き上がるものですが、文庫を出す時も同じです。
およそ3年前の作品を、また文庫という形で発表出来るのは有り難いことです。

「諦めない女」は特殊な作りにしたため、執筆にかなりの時間が掛かりました。
苦労もしました。
なんでこういう作りにしようと考えたんだろうと、自分の計画を呪いたくなったりもしましたっけ。
そうやって腐心したこともあり、いつも以上に感慨と感謝の気持ちになっています。
単行本を発売した際、いくつかの媒体で紹介して頂いたのですが、どの方もネタバレせずにどう紹介するかに、頭を悩ませていらっしゃったようでした。
そりゃ、そうですよね。
どういう小説かを説明するのって、それじゃなくても難しいのに、更にネタバレしないように注意しなくてはいけないんですから。
なにはともあれ、読んで頂けたらと願っています。
文庫の発売まで1週間。
お楽しみに。
コーヒーが大好きでしたが、最近はすっかり飲まなくなってしまいました。
胃が弱い私は医者に控えるように言われたのをきっかけに、渋々飲まずに我慢していたら・・・胃の調子が酷くならないと気付く。
そうなると飲まないでいることが大変じゃなくなり、今ではそうした生活にも慣れました。
飲まなくなると、カフェインへの耐性が弱くなるのでしょうか。
たまに飲むと胃ではなく脳の方がびっくりするようで、夜、全然眠れなくなります。
そんな話をしたら、友人A子がカフェインレスコーヒーを送ってくれました。
フィルターに1杯分のコーヒーがセットされているもので、それを開いてマグカップに載せて湯を注げばいいだけで、とっても簡単。
味はといえば、言われなければわからないほどフツーの美味しいコーヒーでした。
友よ、サンキュー。
友人B子はコーヒー好きで、カフェインを頼りにしています。
毎朝、出勤前に会社近くの店でエスプレッソを買って出社。
デスクでエスプレッソをがぶ飲みして、頭をシャッキリさせてからいざ仕事というタイプ。
そんなB子が在宅勤務になって・・・自宅でドリップ式のコーヒーを淹れてみたものの、パンチが足りないのか、頭がシャッキリしなかったそうです。
これはやっぱり、自宅用のエスプレッソマシンを買うしかないのではと考えたB子は、ネットで購入。
しかし届くまでに、1~2週間掛かると言われてしまったとか。
同じように考えた人たちによって、一時的に在庫がない状態になってしまったんでしょうか。
自宅にエスプレッソマシンが届くまでの1~2週間を、どう遣り過ごすか。
カフェイン以外に頭をシャッキリさせるものとはなんだろうと、真剣に考えたB子が見つけた答えは七味唐辛子。
冷蔵庫の扉の裏にあるポケットの隅に、七味唐辛子は遠慮気味にいたそうです。
いつ買ったのかわからないけれど、うどんを作った時に、そうそうと思い出す程度の薄い存在感。
でも味のパンチは強い。
いいかもしれないとB子は思ったらしい。
しかしこれを舐めるというのは、いくらなんでもと考えたB子は、お湯をマグカップに入れ、そこにふり注いでみたそうです。
不味くはないが、美味しくもないといった一品になったけれど、舌が痺れて目がパッチリとなった気がしたとか。
これでエスプレッソマシンが到着するまでの期間を凌いだとか。

意外な活躍をみせた七味唐辛子ですが、なにか他になかったの? とも思います。
だったらなんだろうと考えてみると・・・なにも浮かばず。
ここは七味唐辛子が正解だったのかもしれません。
とはいうものの、B子の使い方はお勧め出来るようなものではありませんので「やってみよ」などとは思わないでくださいね。
スマホを機種変更しました。
実に5年ぶりのことです。
通信会社のHPでは、オンラインショップで本体を購入し、自宅で機種変更が出来ると謳っています。
とても強く勧めてくる。
手順について書かれたページを見てみると・・・自分で出来る気が全然しない。

そこでオンラインショップで本体を購入し、受け取りをショップに指定。
そのショップでデータの移動や初期設定を、有料でして貰う依頼をしました。
そしてショップへ。
購入した本体を目の前にした私に、アクリル板越しにスタッフが言ってきます。
「許可するのところを押してください」「次へを押してください」といった具合に。
一見するとスマホにタップしているのは私なので、私が作業しているように。
でも実際はスタッフに言われたところを押しているだけなので、なにを許可しているのか、全然わかっていない。
わかっていなくても、こういう時に質問はしません。
下手な質問をして説明をされても、どうせわからないから。
電話帳と画像データを新しいスマホに移し、登録する必要があるどこかに登録をして、なにかが使えるようになったらしい。
こんな程度の理解。
スタッフに「どうもお世話様でした」と深く頭を下げて帰宅。
そしてお茶を入れ腰を落ち着けて、さー、練習してみるかとスマホを弄り出す。
あー、あれを聞けば良かったとすぐに後悔。
毎回後から聞いておけば良かったと思うので、今回は質問することを箇条書きにしたメモを持参したにも関わらず、それに漏れていた大事なことに、この時点で気付く。
後の祭り。
まぁ、しょうがない、なんとかなるかと、今まで一度だってなんとかなった試しはないのに、そう思う。
そして電話帳を出してみようとしたら・・・データが0となっている。
またまた。
ショップでデータを新しいスマホに移した後で、ちゃんと移ったかを確認したもの、私。
全然違うところを見ているのよね、と自分に話しかけてみたりする。
あっちこっち弄ってみるのですが、結局同じ画面に辿り着き、そこにはデータが0と表示されている。
悪い夢でも見ているのかと。
有料の安心遠隔サポートサービスを契約していることを思い出し、そこに電話を掛けました。
そこはスマホの機種変更を検討し始めた時から、何度も電話を掛けていましたが、回線が混んでいるようで、まったく繋がらなかったところ。
受話器を握りながらも繋がる気がせず、今からもう一度ショップに行くべきだろうかと考えていると・・・電話が繋がった。
奇跡。
今日という日がツイているんだか、ツイていないんだか。
オペレーターさんに事情を説明し、遠隔操作で私のスマホを弄って貰いました。
しばらくして「確かにこのスマホにデータは入ってません」とオペレーターさんがきっぱりと言う。
慌て過ぎて「あの、あの、あれは、あれは、あれです、SDなんとかっていうのにも入ってないですか?」とレロレロ状態になって質問。
「ちょっと見てみましょう」と調べて貰うと・・・バックアップしておいたSDにはデータが残っていたそうで、そこから復元させることで、無事に電話帳を新しいスマホに入れることが出来ました。
良かった。
それにしても。
ショップで電話帳のデータを移した後で、実際に移せたかをその場で確認していたのですが、あれはなんだったんでしょう。
一旦移せたのにその後なにかが起きて、消えてしまったのでしょうか。
翌朝、目覚まし時計を止めた後すぐに、スマホの電話帳をチェックしたことは、言うまでもありません。
データがスマホに残っているのを確認してから、トイレに行きました。