9月10日に発売になる新装版「嫌な女」のお話を。
まずは新しくなった装幀のご紹介。
こちらです。

既刊の「嫌な女」で装幀をお願いした方たちに、イラストとデザインを新たにして頂きました。
強さと柔らかさの両方を併せもつ、素敵な装幀にして頂きました。
紙版は文庫サイズで、ちょっとばっかり厚いですが、文字が大きくなっているからなので、読み易さは更にアップしています。
未読の方、もう一度という方、是非本書をお買い求めください。
登場人物の一人、夏子は自己中で我が儘で嘘吐きで、男を手玉に取るのが得意。
ある意味、無敵ともいえる夏子ですが、残念ながら詰めが甘い。
だから結局はトラブルに。
そこで頼るのが遠縁の弁護士、徹子。
解決策を探ります。
当事者は勿論、関係者たちから話を聞いて歩く徹子が、なにを感じ取っていくのかを、楽しんで頂ければと思います。
この小説を単行本として発表した際には、様々な場所で取り上げて頂きました。
自著について書かれた書評やコメントを読む度に、大抵驚くのですが、この「嫌な女」の際もびっくりすることが多かったです。
細部についての熱いコメントを読めば、そこを掘り下げるのかと驚いたり、脇役が愛されていると知って驚いたり。
様々な読み方をして貰えるのは、とても嬉しいこと。
小説は読んだ時の年齢や、経験値などによって味わいが変わるもの。
今、読んで、どんなことを思うのかを試して欲しいと願っています。
小説「嫌な女」の新装版が9月10日に発売になります。
なにが変わったかといいますと、文字のサイズです。
以前の文庫版より文字が大きくなり、より読み易くなりました。
また装幀も新しいものになりました。
遠縁でありながらも、まったく違う性格の徹子と夏子。
2人の人生を描いています。
これを書き上げた時に「ふー」と太い息を吐き出したことを、鮮明に覚えています。
徹子と夏子の人生に伴走したような気持ちになっていたので、書き終えた時に「ついに見届けたぜ」といった思いに至ったようです。

昔の暮らしぶりを知るために、昭和時代の庶民生活を切り取った写真集を買ったり、年上の女性に昔流行したファッションなどを聞いたりしました。
そうした下調べにたっぷり時間を掛けてから執筆をスタート。
今、振り返れば、楽しい時間を過ごしました。
執筆中は楽しさとしんどさの両方を同時に感じます。
楽しさだけにすることは出来なくて、同時にしんどさも受け入れなくてはいけない。
執筆中はしんどさの方にばかり目が向きがちですが、書き終えてみれば楽しかったことが印象に残ります。
だからこそ、次の作品を書こうという気持ちになるのですが。
徹子と夏子は、その人生の中で様々な人物と関わりをもちます。
そうした人たちそれぞれには過去があり、事情がある。
こうした人たちと触れ合いながら、なにかを感じ、なにかを学んでいきます。
徹子と夏子がどんな境地に辿り着くのかを、この小説を読んで見届けていただけたら嬉しいです。
都心の路線バスも苦境だという。
補助金頼みで、なんとか維持しているところが多いのだとか。
先日のこと。
自宅から徒歩だと30分掛かる場所に行く用事が。
ネットでバスの時刻表を調べてからバス停へ。
そこは道に1本案内板が立っているだけの素朴なバス停。
誰かがぶつけたのか、案内板のポールが少し歪んでいます。
で、案内板に掲示されている時刻表に目が留まる。
事前にバスの運行会社のHPでチェックしてきたけれど、念のためにと時刻表をチェック。

すると・・・平日の午前10時台にはバスはないと判明。
はぁ?
ちょっと待ってよ。
次は午前11時半?
これって、今日?
運行会社のHPでは、午前10時台に2本のバスがあったはずなのに。
案内板に書かれている運行会社名、ルート名、行き先、停留所名をチェック。
ここで間違いない。
どういうことなのか。
動揺していると、30代ぐらいの女性が通り掛かったので声を掛けました。
「このバス停は〇〇で、〇行きですよね?」と。
すると女性は、そこがバス停だと今初めて気づいたかのように少し驚いた様子で、しげしげと案内板を眺め「詳しくないんですけど、そのようですね」と答える。
バスが地元から頼りにされていないことが窺い知れる。
ということで、バスで行く夢は破れる。
補助金を貰えなかったのか、貰えていてもこの程度の本数しか運航出来ないのか。
あのHPの情報はなんだったのか。
不満と疑問を抱えながらアプリでタクシーを呼ぶことに。
配車の手配が出来るのをスマホ画面を見ながら待っていると・・・近くにタクシーがいないので、ご利用出来ませんとのメッセージが。
陸の孤島なのか、ここは。
しょうがないので、バスの運行会社と、タクシーアプリの運営会社への呪いの言葉を呟きながら徒歩で現地に向かう。
用事を済ませて帰宅。
へろへろです。
そして運行会社のHPをいま一度調べてみたら・・・時刻表情報の下に小さな文字で、予告なく変更する場合があるので、バス停の案内板で確認してくださいとありました。
その最新版をHPに載せとけよ。
と、大きな声でツッコミました。
8月がもうすぐ終わるというこの時期になって、ようやく備蓄米をゲットしました。
私が利用しているネットスーパーでは、ブランド米しか売っておらず、高い金額のそれを買うしかなかった。
それがここにきてようやく、ネットスーパーの米売り場に備蓄米が登場。
パソコンのモニターに向かって「買う買う」と二度呟いてから購入しました。
で、食べてみました。
フツーに美味しい。
満足です。
今はまとめてご飯を炊き、小分けして冷凍しておく人も多いとか。
食べる時に一食分をレンジで温めるスタイルですね。
確かにこのやり方の方が、時間を短縮出来るような気がします。
でも私はご飯は炊き立てが一番だと思っているので、毎度炊いています。
買うのは無洗米なので、米と水を入れて炊飯器のスイッチを入れればいいだけ。
面倒臭がりレベルが高い私でも、全然問題なくこなせます。
炊き立てのご飯を食べるためならば、毎回釜を洗う手間は引き受けましょう。
以前、とあるチェーンのレストランに行った時のこと。
隣のテーブル客の1人が、食べ切れなかったものを持ち帰りたいと、ウエイトレスに頼みました。
50代ぐらいの女性でした。
ウエイトレスが「それでは厨房で容器に詰めてきます」と言い、料理が載った皿に手を伸ばしました。
すると女性は「いえ、持ち帰りたいのはご飯だけ」と言いました。

ウエイトレスも私も驚く。
ウエイトレスが「ご飯だけでよろしいんですか?」と確認すると、その女性は「そう。ご飯だけでいいの」と答えました。
ウエイトレスはしばし固まっていましたが、すぐに気を取り直し、ご飯の載った皿を厨房に運んで行きました。
そんなに美味しかったっけ? と、私は自分の前にあるご飯を食べてみる。
フツーとも言えない。
どっちかというと、べちょっとしていて、水の量が多過ぎたんじゃないかってでき。
お金を取るレストランとして、ギリでセーフぐらいのレベルのご飯だと、私には思える。
でも隣のテーブルの女性にとっては違ったらしい。
もしかして嫌みで言ったとか?
新手のクレーム手法なのか?
結局、真相は分からずじまいです。