今日は最近観た映画で面白かったもののご紹介。
まずは「オデッセイ」。
マット・デイモンが宇宙服を着ている映画の告知映像を見た時は・・・宇宙モノかぁぐらいの薄い興味。
宇宙モノの映画を観ると、CGの制作チームは大変だったろうなぁとは思うのですが、テーマは父と息子の確執だったりして、それを扱うなら宇宙の設定にしなくてもよくね? といった感想を抱くことがしばしば。
なので、今回もそれほど期待していなかった。
ところがどっこい。
とっても面白かった。
マット・デイモンは火星にたった独り取り残された宇宙飛行士役。
地球への生還を目指して奮闘するのですが、適度なユーモアを交えながらストーリーは進んでいきます。
音楽の使い方が素晴らしく、悲惨な状況を明るく彩ります。
死の恐怖を胸に抱えながらの毎日ですから、重々しく描こうと思えばいくらでもできるはずですが、この映画ではそこにではなく、生きることの楽しさに光を当てています。
だからこそ、後半でマット・デイモンの背中が映されるシーンで、これまでの彼の過酷な年月に思い至り、ぐっと胸に響いてくるのです。
オススメの映画です。

次にご紹介するのは「マイ・インターン」。
アン・ハサウェイがファッションサイトの社長で、そこにロバート・デ・ニーロが70歳のインターンとしてやって来る。
という映画の告知コピーを読んだだけで、おおよそのストーリーと結末が想像できるのではないでしょうか。
大方の予想通りに映画は展開していき、大方の予想通りの結末を迎えます。
が、それがなんだというのでしょう。
観客を喜ばせるポイントを熟知しているスタッフが、それらをすべてクリアするよう作った映画なのです。
だからこそ見ていて安定感がある。
アン・ハサウェイが着こなすファッションも素敵で、そうしたオマケ部分も女性には嬉しい。
肩の力を抜いて映画を楽しみたい方には、オススメの一本です。
2月1日から小説の連載がスタートします。
「コフレ」というWEBマガジンでの連載です。
この「コフレ」は祥伝社さんが運営しているサイトで、小説やエッセイなどを無料で読めます。
ここで連載する小説のタイトルは「僕は金(きん)になる」。
主人公は守。
守の周りには、やんちゃ過ぎる父ちゃんと、自由過ぎる姉ちゃんと、しっかり者の母ちゃんがいます。
こうした家族と過ごしながら少年は青年に、そして大人になっていきます。
この守の物語を味わっていただけたらと思います。

WEBでの小説の連載は初めて。
テストページを見て・・・文字が横書きになっているのが新鮮でした。
紙の文芸誌は縦書きなので。
このブログや公式HP内の文章は横書きなのですが、小説ではないので別物といった感覚。
初めて自分の小説がWEB上で横書き表示されるのを見て、「ほほぉ」といった印象になったようです。
それじゃ執筆も縦書きなのかというと、そうではない。
横書きで入力。
執筆が終わると、レイアウトを縦書きに変換してから印刷。
推敲は縦書きに印刷されたものを見ながら行います。
なんでしょうね、このスタイルは。
昔々ワープロが世の中に登場した頃のこと。
風の噂でワープロの存在を耳にした私は、なんて便利な物が発明されたのかと感動し、銀行へ行ってお金を下ろしてから近所の電気店へ。
その店には3台のワープロが。
私は一番安いワープロを指差したのですが、店員になんだかんだ言われて、二番目に安い品を買うことに。
そのモニターは横に細長かった。
そこに出てくる文字は1行のみ。
文字は左から右へと進んでいく。
登場したばかりのワープロ入力は横書きが基本だったのです。
縦書きでの印刷はできて、入力する際にも縦書きにすることはできました。
ただ画面は1行分しかないので、文字は左から右にしか流れない。
でも文字は縦だと入力している最中は首を左に90度倒して、モニターを見ないといけない。
そんな無茶な作りだったんですね。
入力中首を左に90度倒し続けるなんてことはしたくないので、横書きでするしかなかった。
モニターが1行だったというワープロメーカーの都合で、私は横書きで入力という習慣になったのです。
後にワープロのモニターは3行表示になり、5行表示になり・・・と進化していったのですが私の方は進化できず、横書きの入力スタイルのままとなりました。
友人A子が飼っているフレンチ・ブルドッグは、梅という名前のメス。
A子の家に行くと、「遊んで遊んで」と言わんばかりに私の足元に纏わりついてくる。

私はボールをキッチンの方に投げる。
梅ちゃんは喜び勇んでボールを追う。
そしてそのボールを銜えて戻って来る。
梅ちゃんの顔がもう1回と言っている。
しょうがないので私は再びボールを投げる。
これの繰り返し。
「もう飽きろよ」と言いたくなるほど、梅ちゃんは何度も何度もボールを投げてと、全身で訴えかけてくる。
どうして犬はボールを拾って戻って来ることが好きなのでしょう。
私にはどこに楽しみを感じているのか全然わからない。
でも要求されるので、A子とお喋りしながら延々とボールを放り続ける。
小さな体ではあっても梅ちゃんは体力がある。
梅ちゃんが疲れるまで私のボール投げは続くのです。
三十分後ようやく梅ちゃんはボールを追わなくなり、満足そうな顔で昼寝タイムに。
そうしてお喋りを楽しんだ私は帰ることに。
玄関へ向かい出すと、梅ちゃんがまた私の足元に纏わりついてくる。
その濡れた瞳は「帰っちゃうの?」と言っているようで、とても寂しそう。
「また来るね」と私は声を掛けるのですが、「そんなこと言って、すぐには来てくれないんでしょ」と、愛人かってぐらいの言葉を心の中で言ってそうな顔をする。
私はA子と梅ちゃんに同じくらい手を振って、別れたものでした。
先日久しぶりにA子の家に行くと・・・リビングの隅に梅ちゃんが。
クッションの上で寝そべっています。
走り寄って来てくれない。
近寄って頭を撫でると、少しだけ顔を上げてじっと私を見つめてきます。
梅ちゃんは老犬になっていました。
切なくて胸が疼きました。
飽きずにボールを追っていた梅ちゃんが、今ではおばあちゃんに。
皆年を取るのですが、犬の場合はそのスピードが人間より速いから、それを受け止めることが難しい。
最近はうとうとしている時間が多いとA子は言います。
そして一日でも長く、でも苦しまずに穏やかに過ごして欲しいとA子は語りました。
私もそうあって欲しいなと思います。
私の髪はうねっています。
昔はストレートパーマを掛けていました。
が、これは長時間美容院の椅子に座り続けなくてはいけないし、思いっきり引っ張られて痛い上に、髪が痛む。
このため数年前にストレートパーマは止めてしまいました。
今は外出前に、ストレートアイロンでうねりを伸ばす努力をする程度。
が、私の腕が悪いのか、うねりが酷いのか、希望しているほど真っ直ぐにはならならい。
たまにプロのヘアメイクさんにやっていただく機会があります。
お喋りをしながらも、私はじっとヘアメイクさんの手元を見つめます。
すると、私のうねりがあっという間に真っ直ぐになっていく。
なぜ?
私は尋ねます。
「そのストレートアイロンはどこのメーカーのですか?」と。
自分より上手な人を見かけると、まず道具のせいではないかと考えるのが、私のよくないところ。
ゴルフの上手い人を見かけると、「そのクラブはどこのメーカーのものですか?」と尋ね、字の上手い人を見かけると、「その万年筆はどこのメーカーのものですか?」と聞く。
大抵の場合、道具のせいじゃなく腕の違いなのですが。

ヘアメイクさんはにっこり微笑み「皆さん、動かすのが速過ぎるようですよ」と言う。
長時間あてていると髪が痛むという恐怖感があり、つい急いで動かしてしまうのが、ちゃんとストレートにならない理由らしい。
ふむ。
もっとゆっくり動かすべきなんですね。
更にヘアメイクさんからアドバイスが。
数を数えるようにしてみるといいですよと教えてくれました。
なんでも、1、2、3・・・と数を数えていくことで、スピードを落とせるようになるというのです。
私の髪の長さならまず頭の中で3等分する。
その3分の1の距離を、1、2、と数えていきながら、10で終わるぐらいのスピードでストレートアイロンを滑らせる。
次の3分の1の距離を、また数を数えながら10で終わるように滑らせる。
残りの3分の1の距離も、同じように数を数えながら10で終わるよう動かし続ける。
長い距離を30数えて動かすというのは難しい。
それよりも頭の中で分割をした短い距離を動かす方が簡単。
ということらしいです。
なるほど。
それ以来、1、2、3・・・10と洗面台の前で数えまくるように。
以前よりはうねりを抑えられるようになりました。
それでもやはりプロのヘアメイクさんがやってくれた時のように「うわっ。真っ直ぐじゃん」といった程にはならない。
うねりを抑える努力を私はやっていますといった程度。
素人の限界ですかね。