日記を

  • 2017年03月23日

子どもの頃日記を1週間も続けられませんでした。
それでも日記帳を買うのは好きで、何冊も持っていました。
そのどれもが数ページ使用しただけで放置となっていたのですが。

思春期真っ只中の中学・高校生時代も同じ。
日記帳が増えていくだけ。
クラスメイトの中には、小学1年生の頃から毎日つけているという強者がいましたっけ。
「毎日なにを書くの?」と尋ねると、「その日にあったこと」と当たり前過ぎる回答が。
イラストを描いたり、雑誌の切り抜きを貼ったりと、日記という枠を飛び越えて自由にノートを作っている子もいました。

大学生になると、日記をつけている子がいたのかどうかはわかりません。
日記が話題に上ることがなかったため、わからないのです。
この頃になると私はもはや日記帳を買わなくなりました。

それがOLになって数年後、ノートを付けるようになりました。
それは日記ではなく、読書後にその本の感想を書き記したもの。
どういうきっかけがあったのかもう覚えていないのですが、すごく感動してそれを記しておきたいと思ったのでしょうか。
学生時代に書かされる読書感想文ではないので、自由に、好き勝手に感想を綴りました。
日記では1週間と続けられなかった私が、これはなぜか続けることができました。

一時中断していた時期もありましたが、パソコンを使い出し始めると、手書きではなくそこに書き溜めていくようになりました。
本だけでなく、映画や舞台の感想や美術館で観た絵のことなど範囲は広がりました。

その後作家になりまして、時にエッセイを頼まれることがあります。
「前に観たあれはなんちゅうタイトルだったっけ」といった時、この記録が役に立つ。
検索するとタイトルが出てくるので、これこれと、エッセイの中に入れることができる。
と、これはナイスなケース。
ナイスではないケースというのは、検索しても出てこない。
そもそも感想が溜まっているだけなので、当時恐らく私はこういう感想文を書いたのではなかろうかと推測して、その言葉を検索窓に入力しなければなりません。
十年前に観た映画について書いたコメントを思い出せるかっちゅう話なわけです。
つまり思い出せなくて、めったやたらに単語を検索窓に入力するはめになるのです。
監督の名前や俳優の名前、記憶に残っているシーンやセリフなどを手当たり次第に打ち込む。
で、該当ゼロという画面を睨むことになる。
このナイスではないケースが圧倒的に多い現状は、なにか別の方法で解決できるのかもしれませんね。
検索の仕方とか、なにかソフトを使うとか。

こうした感想文のほかにこのブログも続いています。
週に2回の更新を目標にして6年が経ちました。
これまでのところ休止することもなく、更新できています。
なにが続いて、なにを挫折するのか、わからないもんですね。

コーヒーマシンを

  • 2017年03月20日

エスプレッソマシンでコーヒーを淹れていました。
私の作業はボタンを押すだけ。
豆を挽くのもセットもマシンがやってくれる。
と、説明書きにあり、そりゃあ楽でいいわと思って購入したのです。
が、手入れがメンドーなことは説明書きにはなかった。
毎日洗わなくてはいけない部品が多過ぎる。

そんな時胃の調子が悪くなり、クリニックで検査を。
飲み薬での治療になりました。
ドクターから胃の弱い人はコーヒーは避けた方がいいと言われ、渋々コーヒー断ちをしてみると・・・胃の調子がいい。
薬の治療が終わった後も、胃のためにコーヒーを飲まずにいたところ、いい調子が続く。

こうなってみると、私はコーヒーなしでも生きていけるのだと実感。
それまではコーヒーがなかったら生きていけないと豪語し、旅先では「コーヒー、コーヒー、美味いコーヒーを飲ませろ」と呪文のように唱えながら探し回ったものでした。
そんなことも過去のこと。
コーヒーなくてもOKでした。

となると、手入れのメンドーなエスプレッソマシンは来客時のみ使用することに。
大切なお客様に心を込めて一杯の美味しいコーヒーをお出ししたい。
という気持ちは小さな胸に溢れていますが、できれば簡単な方法でお願いしたい。

作り方も手入れも簡単という視点で選んだ結果、カプセルタイプのコーヒーマシンに。
それがこちら。

写真のピントが甘くてすみません。

カプセルをセットしてボタンを押すだけで作れるし、洗う部品も少ない。
が、水を入れるタンクの形状がちょっと変わっていて、そのせいでタンクの中に手を入れて洗えないというオチがありました。
そこで泡スプレータイプの食器洗剤を、タンクの底目がけて噴射し、1分後に水を入れてシャカシャカと振りすすぐ。
この水を流し捨てて、また新たに綺麗な水を入れてシャカシャカ。
これを繰り返している時、ふと以前のより手入れが楽になったのだろうかとの疑問が浮かんできますが、そんな疑問は頭を振って消しましょう。
振りましょう、水タンクも頭も。
ケセラセラ。

アコーディオン

  • 2017年03月16日

アコーディオンを弾くのが趣味の友人がいます。
仮にA子としておきましょう。
趣味がアコーディオン演奏だと聞いた時、誰しもが思うのではないでしょうか。
たくさんある楽器の中で、何故アコーディオンを選んだのかということ。

たとえば競歩をしていると聞いたら、やはりどうしてたくさんあるスポーツの中で競歩を選んだのかという、それを選ぶまでのストーリーを是非とも知りたいと思うのと一緒ですね。

A子によれば高校の音楽の授業で、たまたま割り当てられたのがアコーディオンだったとのこと。
そこでちょろっと習って弾いた程度だったそうです。
ところが就職試験の時、特技の欄になにも書くことがなく焦ったA子。
アコーディオン演奏と書いてしまった。

これは面接官にインパクトを与えたようで。
無事内定を貰い、入社したところ「A子さんにアコーディオン演奏を披露して貰いたいなぁ」と上司から言われてしまった。
「あれは嘘でーす」とは言えない。

追い詰められたA子はアコーディオンをレンタルして猛練習。
新入社員歓迎会の席でアコーディオンを演奏すると、拍手大喝采を得て、ほっと胸を撫で下ろしたそうです。
翌日には歓迎会に出席していなかった他部署の人から「あなたがアコーディオンの?」と言われまくり。
そして名前とはまったく関係ないのに、ニックネームが「アコ」となったそうです。

こうなったら本当に趣味にしてしまおうとA子は考えました。
猛練習していた時、演奏している時、拍手大喝采を得た時、とても楽しかったことに気付いたのだとか。

そしてアコーディオンを購入し、教室を探して習い始めました。
2年経ち教室は卒業。
その後は休日に好きな曲を弾いて楽しむようになったということです。

A子の結婚式の披露宴で、彼女のアコーディオン演奏がありました。
ドレス姿の新婦がアコーディオンを弾く姿に、口あんぐりでしたが、演奏は見事。
場内は大変盛り上がりました。

スタートは嘘でしたが、本当に趣味となり特技としたA子に脱帽です。

外国語

  • 2017年03月13日

外国語を勉強するのが好きな友人がいます。
仮にA子としておきましょう。
A子と久しぶりに会うと、まず「今なに語を勉強してるの?」と聞きます。
それぐらい常に外国語を勉強している。
ドイツ語、イタリア語、スペイン語、中国語・・・ほかにもあったかも。

ある日、そうだ、ドイツ語を習おうと思うらしいのです。
それでA子はどうするかというと、学校の選択に入る。
自宅からのアクセスがよくて、希望する時間帯のレッスンがあって、評判がいいところを探す。
そして通い出す。
ここまでが非常に短い。
あっという間に調べて決断しちゃう。
新しいことを始める前には「やっぱりどうしよっかなぁ」とか「続けられなかったら授業料が勿体ないしなぁ」といった誰しもが立ち止まりがちなポイントがあると思うのですが、A子はそういうものをひとっ跳びする。

そして週に1回通い出す。
1年もする頃には、そこそこ喋れるようになっているっぽい。
「ぽい」というのは、私にはA子の力量がわからないから。
やがて度胸試しだとか言って、その言葉を使っている国に旅行に行く。

帰って来ると、その旅行中に撮ったという画像を大量に見させられる。
これ、見させられる方は結構メンドー臭い。
できれば編集して、5分ぐらいにまとめて欲しい。
300枚を超える写真を見るのは、友情があっても結構苦行。
芸術として見られるくらいの素敵な写真ってわけじゃない。
観光地でのピースポーズや、テーブルに並ぶ料理を撮った写真ばかりを300枚はキツイ。

しばらくするとA子には新しい友人ができている。
習っていた言葉を母国語とする友人。
どうやって知り合うのか不思議なのですが、友人ができている。
そしてホームパーティーに誘われたり誘ったりする仲になっている。
誘われた私がA子の家に行くと、グローバルなことになっていたりする。

でもA子はこれで満足しない。
ある日、そうだ、イタリア語を習おうと思う。
そしてドイツ語を習おうと思った時からの出来事を、イタリア語バージョンで繰り返す。
私はやがて訪れるであろうイタリア旅行時の大量の写真を見る苦行に思いを馳せて、吐息をこぼす。
予想通りその日はやってきました。

こうしてたくさんの言葉を学習していくA子は、出身国も年齢も様々な友人をたくさん作り続けています。
こうした生活がA子を変えたのか、それとも元々だったのかはわかりませんが、彼女はとても人生を楽しんでいます。
数人集まると愚痴ったり、人生を呪ったりする話が出るのが多いもんですが、A子からそうした類の話が出たことはありません。
毎日が凄く楽しそうでキラキラしてる。
友人らからたくさんの刺激を受けているせいでしょうか。
人としての魅力をどんどん増していくA子。
恰好いいと思いますし、憧れちゃいます。
素敵な友人がいてよかったと思います。
大量の写真を見させられることを除けば。


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