この時期、そうめんを頂戴することがあります。
有り難い。
日持ちするし。
しかし問題が。
つけ汁問題です。
そうめん自体には味がないので、つけ汁の味で食べることになり、どうしても飽きてくる。
最近ではつけ汁の様々なレシピを、入手出来るようになっています。
プロの料理人や愛好家たちが、こんなつけ汁はどうですかと提案してくれています。
でもそのレシピを見てみると、結構メンドー臭いものが多い。
今の時期、そうめんにしようかなと思う理由の一つは、暑いからだったりする。
暑い日はキッチンにいる時間を最小限にしたい。
我が家のキッチンは、三方を壁で覆われている個室型。
エアコンの冷風が届きにくく、メッチャ暑いのです。
そうめんは麺を茹でる作業があり、火を使う必要が。
すでに暑いキッチンが、この作業で更に暑くなってしまうので、つけ汁作りには時間を掛けたくない。
手の込んだつけ汁を作る気力は、湧いてこないのです。
そして結局、いつもの市販のめんつゆで食べることに。

先週、マヨネーズはどうだろうと思い付きました。
味付けで困った時には、マヨネーズを掛けておけば間違いないと常々思っている私。
そうめんもイケるんじゃないかと考えました。
やってみました。
まずそうめんをひと口分ほど小皿に取り、そこにマヨネーズを掛けてみました。
食べてみたら・・・合わない。
すべての食材とマリアージュするマヨネーズなのに。
次に市販のめんつゆを小皿に取り、そこにそうめんを入れて、マヨネーズを投入し掻き混ぜてみました。
食べてみたら・・・もっと合わなかった。
万能のマヨネーズにも、苦手な食材があると知りました。
こうなったら、いくところまでいこうと、七味を加えたり、胡椒を入れてみたり、胡麻を掛けたりしてリカバリーに挑戦しましたが、味は悲惨になっていく一方でした。
オリジナルのつけ汁作りは諦めて原点に戻り、市販のめんつゆでそうめんを食べみたら、美味しいのなんのって。
これがベストなんだなと、改めて思い知りました。
今年の夏は暑い。
なんでも地球沸騰時代なんだとか。
温暖化対策をしっかりしないと、とんでもないことになるぞと、地球人たちに示されたメッセージのようにも思われますね。
そして今夏はスポーツも熱い。
女子サッカー、ラグビー、バレーボール、競泳と色々あって、スポーツ観戦好きな私は楽しみにしています。
ラグビーの日本代表とトンガとの壮行試合をテレビ観戦。
日本で開催されたラグビーW杯では、俄かファンとなり応援した身なのに、それっきりすっかりご無沙汰してしまっていました。
ラグビーの試合を久しぶりに見てみると・・・相変わらずルールが難しくて、なんだかよく分からない。
でも分からないながらも楽しむ術は、W杯で取得済み。
アナウンサーの話しっぷりや画面の隅に出る解説を頼りに、推理力を全開にしての観戦。

そして本筋ではない点が気になってしまうのは、素人故でしょうか。
高く上がったボールを手で受け取れないのは、どうしてなんですかね。
緩やかな弧を描いて落ちてくるボールの落下地点に、結構前から入っているのに、ずるっと落としてしまう選手の多いこと。
ドッジボールならアウトです。
汗やらなにやらで滑るんでしょうか。
またユニフォームの強靭さに驚きます。
結構な力で引っ張ったり、引っ張られたりしているのに、原型を留めているように見受けられます。
一体どんな素材なんだろうと、そんなところに興味をもちました。
A子の夫、B男は元ラガーマン。
前回のW杯では友人の間で引っ張りだこで、あっちこっちの自宅に招かれては、皆で一緒にテレビ観戦をして解説をしていました。
今年も俺の出番だろうと、準備万端用意をしているそう。
私も一度B男の解説付きでテレビ観戦をしたことがあるのですが、とても分かり易かった。
まず試合開始の1時間前に集合し、おおよそのルールやよくある違反の説明を、手書きのイラストを使ってB男がしてくれます。
その後B男自ら編集した日本代表の試合の映像を使って、クイズ形式で解説。
大人も子どもも熱心にB男の話を聞き、俄かにラグビーの知識を頭に叩き込みます。
そしていざ試合が始まれば懇切丁寧に解説。
試合が終わった時には、その場にいた全員から「先生、有り難うございました」と感謝の言葉が。
こうして草の根的にラグビーを普及するのが、自分の使命だというB男。
今年は彼が再び大活躍する夏になりそうです。
東南アジアでライブコマースの通販が人気だとか。
これはインフルエンサーなどが動画で生配信をしながら、商品を紹介して売っていくというもの。
新聞記事にはタイやインドネシアなどでのことが、紹介されていましたが、日本については言及されていませんでした。
日本ではどうなんでしょう。
以前からテレビの生放送の通販番組は、目にしていました。
たまたまリモコンを押し間違えて映った番組が、その手のもので、制作側の熱い勢いに押されて、ついじっくり見てしまったなんてことが何度かあります。
別に欲しくない品なのに、ハイテンションで、この世で一番素晴らしいものだといったプレゼンをされると、だったら1つ買っておくべきかもとの気持ちになっていくから不思議です。
以前ドイツ旅行中にホテルの部屋でテレビを点けたら、通販番組だったことが。
二の腕が私のウエストぐらいあるんじゃないかってぐらいの筋骨隆々のオジサンが、楽しそうになにかを語っている。
ドイツ語なので、当然ながら彼がなにを言っているかは全く分からない。
ただ楽しそうなのは分かる。

やがてオジサンがテーブルの上に、Tシャツを広げ出しました。
そして畳む。
それから太い腕を組み「んー」と不満そうな顔。
どうやら畳み具合が気に入らない模様。
次にテーブルの下から、薄い四角形のものを取り出しました。
プラスティック製らしき、その薄いものを、広げたTシャツの上に置きます。
それはTシャツより一回り小さい。
そしてその薄いものの上に、Tシャツのはみ出した部分を載せていく。
ひっくり返してから、その薄いものを引き抜く。
すると何度もリハーサルで目にしていたはずのオジサンが、目を真ん丸にして、その畳まれTシャツの美しさに、驚いたといった演技をする。
満足そうに折り畳まれたTシャツを眺めてから、次のTシャツにトライ。
薄いものを引き抜くと、先程と同じサイズにきっちりと畳まれたTシャツが完成。
先程の上に重ねて、その美しさに惚れ惚れしているといった表情を浮かべました。
その薄いものはTシャツを綺麗に畳めて、同じサイズに仕上げるためのグッズだと、ドイツ語が分からない私にも理解出来ました。
この品をテレビ通販して、一体どれくらいの注文が入るのでしょうか。
制作費、出稿費を出しても利益を出すためには、何個売ればいいとの計算をしているのか。
そんなに同じサイズにTシャツを畳みたいなら、厚紙かなんかで自分で用意出来そうにも思えるのですが、そのことに気付かせる前に買わせようとの企みでしょうか。
そしてまた、この品をプレゼンするにあたり、この筋肉モリモリのオジサンをキャスティングした理由について、制作者に質問したいところです。
このオジサンは15分以上も、Tシャツを畳み続けていました。
こうなったら最後まで、このオジサンを見守りたいとの気持ちになっていましたが、出発しなくてはいけない時間になり、泣く泣く電源をオフに。
通販のやり方には、お国柄や時代の影響が出るんでしょうかね。
気温37度の日の昼過ぎに駅へ向かう。
シーン。
としている。
当たり前。
こんな暑い日に出歩くのは、よっぽどの用事がある人のみ。
誰も歩いていない。
日傘を差していても陽射しが強過ぎて、眉間に皺が。
まさに苦行レベル。
我が家から駅までの間には、いくつかの小さな公園があり、普段なら子どもたちの声が辺り一帯に響いているのですが、それがない。
これだけ暑いと熱中症になる危険性があるので、外では遊ばないのでしょう。
そういえばと気が付きました。
去年の夏は蝉が喧しいほど鳴いていたのに、今年はまだ聞こえてきません。
「こんだけ暑いと鳴くのはちょっと無理なんで」と蝉たちが鳴くのを止めているのでしょうか。
子どもたちも蝉もいない街はとにかく静か。
世界に私1人だけのような感じさえしてきます。

しばらく歩いていると、向かいから七十代ぐらいの男性が。
キャップを被り首にはタオル。
Tシャツに短パン姿で、足元にはスニーカー。
両腕を小さく畳んで、それを力強く動かしている上に、そこそこのスピードで足を運ぶ様子から、彼がウオーキングをしていると推測しました。
今?
今日のこの時間じゃなきゃダメなの? と私は問いたくなりましたが、恐らく彼の家族も、同じ問いを投げかけたことでしょう。
それでも彼が歩いているということは、家族や周囲の人たちの心配は、彼の耳には届かなかったのでしょうか。
それ、身体に悪いと思います。
彼とすれ違う。
スッハスッハと、規則正しい呼吸の音が聞こえてきました。
なにかの競技のシニア大会に出場するというような、理由が欲しいところです。
駅に到着すると、普段よりかなり少ないながらも人を発見。
ホームには高校生らしき男性4人組が、蹲踞の格好で座り込み、携帯型扇風機を自分の顔に当てながらぐったりしていました。
ウオーキング男性よりも、彼らの方に親近感を覚えました。