花を

  • 2018年03月26日

今年から生花の定期便を頼んでいます。
色々なコースがあり一番安いのは500円のもので、250円の送料を加えた750円で、生花が郵便受けに届きます。

私が頼んでいるのは1200円のコースで、500円の宅配便料金を加えた1700円で、受け取り日時を指定できるもの。
週に1回届けて貰っています。
それがこちら。

運営会社の提携先の中からランダムで選ばれた店が、花を送付してきます。
つまり毎週違うお店から届く。
これがミソ。
毎回違ったセンスで選ばれた花が届くので、箱を開ける度にワクワク感があり、飾った印象の違いも楽しめます。

センスだけでなく、量にも違いがあります。
「えー、これっぽっち?」と思う週もあれば、「あらま、こんなに?」と驚く週も。

週によってセンスと量にデコボコがあるのも、まぁ、楽しむことに致しましょう。

そして最近気付きました。
花は開くのは上手だけれど、閉じるのは結構下手だということに。
上の写真は午前中で花が開いている時のもの。
同じ日の夕方になると花は閉じます。
それがこちら。

きゅっと綺麗に花びらを閉じることは苦手みたいで、ちょっと雑な感じ。
こんな風にラフな感じて閉じるというのを、私はこの歳になって初めて知りました。
今までどうして気付かなかったのか・・・不思議です。

翌朝になると、またぱあっと花びらは綺麗に開きました。
そして夕方になればまた雑に閉じる。
開く時の真摯な感じと、閉じる時のどうでもいい感じの落差に、なんだか心惹かれます。

毎朝水を入れ替えたり、茎の先端を水切りしたりするのはメンドーではあるのですが、ふと目が留まった時、一生懸命咲いている姿に力を貰って、私も頑張らねばと思えるので、有り難い存在となっています。
閉じ方は雑だけど。

緑茶を

  • 2018年03月22日

ここ最近、朝渋めに淹れた緑茶を飲むようになりました。
実は二十年以上急須がない状態でした。
緑茶を飲む時は、紅茶の際に使う茶漉しに茶葉を入れ、それを湯呑みの中にセットして、そこにお湯を注いで作っていました。

何故そのようなことになったのか・・・自分でもよくわかりません。
一人暮らしを始めた時、まずコーヒーメーカーを買わなくてはと思いました。
コーヒーが好きだったので、インスタントではなく、ドリップコーヒーを飲みたいと考えて購入。
で、ここで満足してしまう。
自宅にいる時はコーヒーか白湯を飲むので、緑茶のために急須を買おうという気持ちにならない。
まぁそのうちになんて思っているうちに月日は流れ、来客の際にはコーヒーで事が足り、そうこうちしているうちに更に月日は流れていきました。

コーヒーメーカーは何度も買い替えたのに、緑茶のための急須を買おうという気持ちにならない。
コーヒーが苦手なゲストのために、緑茶を用意しようと考えたことはありましたが、お湯で溶かす顆粒タイプを選んだので、急須は買わないまま。

そこまで急須と縁の薄かった私が、どうして買うことになったのかといえば、アレルギー検査結果を見たから。
フードアレルギー検査を受けたところ、様々なものにアレルギーがあることが判明。
そんな中で緑茶に対してのアレルギー反応は、ゼロとなっていました。
つまり摂取しても全然問題ないということ。
と、ここで急に緑茶に対する気持ちに変化が。

「やっぱり日本人は緑茶でしょ」と突然言い出し、急須を買うことを決定。
注ぎ口に茶葉が詰まらず、最後の一滴までお湯切りできると謳った急須を通販で購入。
あまりに久しぶりの行為に万全の態勢で臨むため、玉露入りと書いてあるやや高価格の茶葉を用意。
そして急須に茶葉を入れ、お湯を投入。
蓋をして1分待つ。
そしてマグカップに注ぐ。
万全の態勢という割に、湯呑みを用意するのを忘れてしまい、マグカップに注ぐという私らしい万全さ。
注ぎ終わり、蓋を開けて中を覗くと・・・お湯がたっぷり残っている。
「最後の一滴までお湯切りできるんじゃないんかいっ」と急須につっこむ。
また買い物を失敗してしまったようです。
が、こういうことも受け入れて暮らしていくのが生きるということ。
と自分に言い聞かせ、お湯が残る急須を使って、毎朝緑茶を飲むようになりました。

朝はトーストなのですが、緑茶でも合わないことはないですし、なによりも胃への負担が少ないのがいい。
コーヒーを飲んでいた時よりも、胃腸薬のお世話になる回数がどんどん減っていますから。

そうこうしているうちに茶葉への興味が。
なぜ値段にこれほどの幅があるのか。
なんてことを考えて、色々な種類の茶葉を買って味比べをしてみたり・・・と、今では深みに嵌りそうな状況になっています。

映画「リリーのすべて」

  • 2018年03月19日

最近観て感動した映画とテレビドラマのお話を。

映画「リリーのすべて」を観終わった後、ふうっと息を吐き出しました。
あまりに映画の中に入り込んでいて、ずっと息を詰めて観ていたからです。
深い味わいのある映画です。

世界で初めて性別適合手術を受けた、デンマーク人画家アイナー・ヴェイナーと、その妻ゲルダの物語です。
資料によれば、80年以上前に実在した人物がモデルのようです。

まず、アイナーが男性としてゲルダと仲良く暮らしている日々が描かれます。
そんなアイナーが、自分の本来の性が女性であると気付いていく過程が丁寧に描写されます。
このアイナー役をエディ・レッドメインが演じているのですが、それが見事。
最初は自分に戸惑い、恐怖さえ感じ、でも輝いていく・・・といった変化が素晴らしい。
そしてなんといっても美しい。
ちょっと不安そうで可憐な姿は、息を呑むほどの美しさ。

また夫がどんどん女性になっていくのを、側で見ている妻という難しい役を、アリシア・ビカンダーが見事に演じています。
事態にショックを受けながらも、それまでとは違う部分で結びついていく関係性を熱演。

愛するとはどういうことかといった、難しいテーマに取り組んだ作品です。

次にご紹介するのはテレビドラマ「LAW&ORDER」。
私が借りているレンタルDVDサイトでは、「ニューシリーズ」とタイトルが付いていて、だったら「旧シリーズ」があるのかと検索しても、それは出てきません。
なんでしょう。ニューシリーズって。
わからないことはそのまま置いておいて、このドラマの説明をすると・・・1話が大体45分ぐらいで、その中で事件が起こり、刑事が捜査をして、裁判で判決が出るまでが描かれます。
これらがすべて45分以内というのがまずびっくり。
でも決して急いでいるといった感じにはなっていないのです。
物語は非常にスピーディーに展開していきますが、ちゃんと人間というのが描かれているので、満足できるのです。
例えば・・・ぐいぐいと進んでいた物語が、裁判のシーンになって被告人の元上司が証言台に着きます。
そこで検察官から質問されて証言をするのですが、被告人は元上司が自分をどう思っていたかというのを初めて知って、傷付くという場面が。
それまでの速度とは明らかに違って、被告人のアップに時間が割かれます。
その瞳に、驚きと傷付いたといった心情が浮かんでから、次のシーンに移るのです。
こうした緩急によって、ちゃんと登場人物たちに、感情移入できるように作られているのが見事。
脚本の素晴らしさに感心させられるテレビドラマです。

食事会の席で

  • 2018年03月15日

食事会の席で。
少し離れた位置の人と目が合う。
彼はボストン出身の米国人。
その日が初対面でしたが、物凄く達者な日本語を話すというのは、漏れ聞こえてくる会話から窺い知ることができました。

で、目の合った彼がウインクしてきた。

ウインクの意味がわからない。

日本語が達者ではあっても、日本人にはウインクの習慣がないことは知らないのでしょうか。
「あなたが最後にウインクしたのはいつですか?」と日本人に尋ねたなら、恐らく全員が遠い目をしてから、首を傾げると思うのです。
したことがあるのか、ないのか、あったとしたらそれはいつだったかを思い出せない・・・それがウインク。

そういえば海外旅行の際に、しばしばウインクをされましたっけ。
道を尋ねたら、軍人が。
料理を注文したら、ウエイトレスが。
お土産を買おうとしたら、店員が。

なんとなく冗談めいた「なんつって」的なことを言う時に、ウインクしてきてるような気がしました。
言葉がわからないので、あくまでも私の勝手な受け取り方なのですが。
多分悪意はない。
どっちかというと親しげな感じ。

ウインクをされた場合、どうしたらいいのかがわからない。
ウインクを返すのが礼儀なのでしょうか?
やりつけないので、くしゃみ顔になるぐらいで、ウインクだと相手にはわからないかも。
海外旅行の時には、ウインクされたらにっと笑ってみせて、その場をしのぎました。

席が離れていて、話をしていた訳でもない米国人のウインクはどう解釈すれば?
「楽しんでる?」と聞かれたのでしょうかね。
だとしたら「うん、楽しんでるよ」と答えるには、どういうリアクションが正解なのでしょう。
わからない私は、結局不自然な間を置いた後、にっと笑ってみせるという海外旅行の時と同じ行動を。
すると彼は自分のグラスを持ち上げました。
なんだ、それ。
席が離れているのに乾杯しようということなのか?
私はおずおずと自分のグラスを持ち上げて、ぶつけあうかのようにエアで動かして、ひと口飲みました。
なんだこれ。
国際交流の難しさに直面した夜でした。

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