裏切り

  • 2021年08月23日

裏切られたと思う瞬間。
種なしだというから買ったブドウに、種があった時。
全部ではなく、1房のうち数個に種が入っていることがしばしば。
あれはなんなんでしょう。
1房全部を種なしにするのは難しいのでしょうかね。

種がない前提で咀嚼しているので、ガリっと噛んでしまうのです。
その度に「また裏切られたわ」と呟くことに。
そうやって何度も裏切られているのだから、種なしと表記されていたものでも、もしかしたら入っているかもしれないと注意して食べるようにすりゃあいいのに、毎度その注意を怠る。
そしてブドウと販売店に対して、恨み言を繰り出す羽目になるのでした。

なんだかすっかり嫌われ者扱いの種ですが、友人A子は違う。
フツーなら捨ててしまう野菜や果物の種を、育てるのが趣味。
ホームセンターなどで小袋で売られている、自家栽培用の種じゃない。
スーパーで野菜や果物として売っているものを買い、食べた後の種を育てるのがポリシー。

例えばピーマン。
中に入っている小っちゃい種を捨てずに、植木鉢の中に土を入れてそこに埋める。
水遣りをする。
そこから本当にピーマンが出来るのか、育て方は正しいのか、そんなことは不明。
ただ毎日水遣りを続ける。
するとある日、小っちゃな芽を見つける。
この時の感動は、口では表現出来ないほどだとA子は言います。
芽が出てもちゃんと育つかどうかは、わからない。
まして実がなり、食べられるようになるかどうかも不明。
この「わからない」を楽しむのだと言います。
だから敢えてネットや本などで育て方を調べたりしない。

気儘に、でも愛情を掛けて育てる。
そうやっているうちに、もう野菜とか果物といった感覚はなくなるんでしょうね。
A子は育てているものを「この子たち」と表現します。
「この子は7月にぐっと背が伸びて、どうしたらいいかわからなくって、横に棒を挿して茎を絡ませてみたの」とか「この子は暗いところの方が好きなので、場所を変えたら葉の色が濃くなったの」なんて言います。

それだけ感情移入して育てたら、例え実がなっても食べられないじゃないの? と尋ねると・・・「それは別。美味しく頂きます」との回答が。
気持ちの切り替えが上手なA子なのでした。

パックご飯を

  • 2021年08月19日

非常時用にパックご飯を常備しています。
レンジでチンすればすぐに食べられる、アレです。

消費期限が迫っていることに気付き、新しいものを購入。
入れ替えた古い方を食べることに。

容器の隅をちょっとだけ開けまして、レンジに入れて2分。
ご飯茶碗に移し替えました。
朝だったので卵かけご飯にすることに。
生卵に醤油を加えて攪拌した液体を、ご飯の上にかけたら・・・卵が下に滲み込んでいかない。
ご飯の上に生卵の液体が載っかった状態のまま。

パックご飯はぎゅうっと押し潰されて、コンパクトな状態で容器に詰められています。
このため米粒と米粒の間の隙間はほとんどなくなり、密着状態。
よくほぐさずご飯茶碗によそって、そこに生卵を掛けてしまったので、隙間がなく下に落ちていかなかったのです。

予想外の出来事に呆然としながら、どうリカバリーしたらいいのかしばし思案。
それから箸をご飯にぶっ刺してみました。
米粒と米粒の間の感覚を箸で広げようとの試みです。
が、密着状態はかなりキツく、卵は下に入っていかない。
しょうがないので攪拌した時に使った小皿に、一旦生卵を戻しました。
それからしゃもじで、米粒と米粒の間に隙間を作ろうとしてみました。
しかしご飯茶碗という小さな器の中では、しゃもじはあまりいい仕事が出来ず、大きくはほぐれても、米粒と米粒の間を割くまでには至らない。
そこでナイフを投入。
米粒と米粒の間を割くように動かしてみる。
そこに生卵を再登板させてみると・・・非常にゆっくりと時間を掛けながらも、なんとか下に滲み込んでいきました。

ふうっ。
朝っぱらからこんな難題を解く羽目に陥るとは。
ご飯パックの密着具合を甘くみていました。

初めてご飯パックの存在を知ったのは、いくつの頃だったのか・・・記憶がはっきりしませんが、テレビCMがきっかけだったように思います。
えっ? もう炊いてあるの?
だったらもう炊飯器はいらなくなる?
炊飯器業界はとんでもない新人の登場に、慌てふためているのでは・・・なんて考えたことは覚えています。
しかしながら炊飯器は駆逐されることなく、ご飯パックとのすみ分けに成功したみたいですね。

フツーに炊いたご飯と遜色ない味のご飯パックは、その便利さで、いざという時の味方になってくれますし、非常時用の買い置き品としての役目もあります。
ただ卵かけご飯にする時だけは要注意ですが。

週休3日

  • 2021年08月16日

政府が週休3日制を進めようとしているのだとか。
さてさて、どうなるんでしょうか。

今から30年以上前に勤めていた会社では、すでに週休3日制を導入しようとしていました。
靴の小売りチェーン店でした。
週休2日制と、週休3日制のどちらかを選べるようにするとの話でした。

週休2日でいい人は1日分を会社に買い取って貰う。
週休3日の場合は固定給ではなくなり、売り上げに対する歩合制での給料体系になるとのことでした。

しかしすぐに社員たちからクレームが。
店によって来店数は全然違います。
立地がいい店やライバル店が近くにないなど、環境によって店の売り上げには大きな差があるのです。
歩合制を選択した場合に来店数が多い店で働けるならいいですが、来店数が少ない店で働かなくてはならない場合に、かなり不利になります。
そうなると不公平だというのです。
確かに。

この不公平感をどうしたら小さく出来るかと、人事部が頭を捻っているところで、私は転職したので、その後この会社がどのように週休3日制を導入したのか知りません。
すでに30年前に導入しようとしていたこの会社は、先駆的だったのでしょうか。

そういえばこの会社ではポイント制度がありました。
毎月与えられているノルマの金額を達成したら、1ポイント。
1回の接客で〇万円以上売ったら1ポイント。
なんて具合に。
このポイントを溜めていき、そのポイント数によって海外旅行がプレゼントされました。
有給で海外旅行に行けるので、皆ポイントを溜めようと接客を頑張っていました。
行き先はポイント数によって違っていました。
1年間に〇ポイント以上を3年連続したらヨーロッパ旅行。
1年間に〇ポイント以上を3年連続したらアジア旅行・・・といった感じに。

私は入社1年目はポイントを全く溜められませんでした。
2年目から頑張るようになり、ヨーロッパ旅行を狙えるポイント数を獲得。
ところが3年目に事務職に異動になり、ポイント制度から離脱することに。
ポイント制度は販売員たちのもので、事務職には採用されていなかったのです。
いい電話対応をしたら1点、書類にミスがなかったら1点・・・なんてことには、しにくいですからね。

小さな会社が独自にやっていた制度は、今振り返ると画期的なものだったのかも。
今頃、いい会社だったのかもと再評価しました。

生活スタイルに合わせて、働き方も選べるような時代になるといいですよね。

段々メンドーに

  • 2021年08月12日

以前このブログで白玉を作って、オヤツによく食べていると書きました。
そのブログを読み返してみたら・・・「白玉は作るの簡単ですしね」と書いてある。
あー、私にもそんな頃があったんだなーと感慨に浸る。

何故って?
今はもう、そんな七面倒臭いことはしていないからです。

ある日、白玉を捏ねながら思ったのです。
メンドくせーなと。
そしてもしかしたら、この捏ねる作業まで終えてある冷凍品が、存在するのではないかと思い付く。

早速ネット検索してみたら・・・ありました。
球状に捏ねてある白玉の冷凍品が。
レンジでチンすればいいだけ。
この品を作ろうと考えた会社に感謝。

購入し作ってみました。
パッケージに書かれていた温め時間では足りず、20秒ほど追加加熱することになりましたが、モチモチで美味しく頂けました。

以前は簡単だと思っていた行為が、いつの日かメンドーになる。
年齢的なせいなのか、はたまた性格のせいか。
楽な方へ、楽な方へと進んでいる自分に気が付きます。
これでいいのかしらと思うことも時々ある。
この時々しかないというのが、問題なのかもしれませんが。

雑誌などで広い邸宅の中で微笑む、私と同世代の女性の写真を見掛けることがあります。
その写真の横には「丁寧に暮らすのがポリシーです」などといったコメントが書かれていたりする。
朝っぱらから、そんなにしっかり料理します? と聞きたくなるような朝食メニューの写真が載っていたりもする。
私からすると、こういう方は宇宙人のような存在。
自分とは違う星の住人のようだと思ってしまう。

あまりに遠い存在なので「じゃ、私も」なんて気持ちには、これっぽっちもならない。
でも若い人と違って、残されている時間は刻々と減っているのだから、一日一日を大切に生きていきたいとは思う。

省略出来ることは省略し、そこで浮いた時間をなにに使うのか・・・それが自分らしく生きるってことなんですよね。


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