チキン

  • 2014年11月06日

先日、外出から自宅に戻り、エレベーターに乗った瞬間。
あっ、誰かケンタッキーフライドチキンを買って帰ったな、とわかりました。
エレベーターの中に充満する匂いが、ケンタッキーフライドチキンだと語っています。
ほかのファストフードのチキンではないし、コンビニやスーパーのチキンフライでもない。
その匂いは、絶対にケンタッキーフライドチキンなのです。
どうしてこうも自信があるかというと、好物だからです。
tikinn
月に1度、2つの銀行に行かなくてはいけないのですが、この際自宅からだと往復で30分ほどかかります。
ちょうどいいウオーキングだと思い、ウオーキング専用のシューズを履いちゃって、テクテクと歩くのですが・・・なんと途中にケンタッキーフライドチキン店があるのです。
あったっていいのですが、なにせケンタッキーフライドチキンは好物。
が、残念なことにその好物は高カロリー。
そうそう食べてはいけない。
なのに、銀行に行く途中にある。
店の前を通ると、ちょっと寄ってらっしゃいよぉと、甘い声が聞こえてくる。
幻聴だと言い聞かせ、行きは無視できるのです。まぁね。
が、テクテク歩いて、薄っすら汗なんか掻いて「ちょっと私運動しちゃってない?」といい気になっている帰路で、また出くわしてしまうのです。
ケンタッキーフライドチキン店と。
大抵の場合、五分後には店内のメニューを眺めているということになります。

このケンタッキーフライドチキンへの愛は、小説の中に出したことがあります。
「嫌な女」という作品の中で、弁護士徹子の兄が、憎めないろくでなしとして登場します。
このしょうもない兄が、こよなくケンタッキーフライドチキンを愛しているという設定にしました。
なので、妹の徹子のところへ来る時の手土産は大抵ケンタッキーフライドチキンで、徹子からすると、いつも兄貴はケンタッキーフライドチキンの匂いと共にやって来ると思うのです。
また、この兄貴は生まれて初めてケンタッキーフライドチキンを食べた時の衝撃と感動を妹に語ることまでします。
この兄貴は、いつかケンタッキーフライドチキンの味を超えるほどのものを作りたいという夢までもっています。
書いた時は無意識だったのですが、推敲の段階で、この兄貴のケンタッキーフライドチキンへの愛は、私の愛を投影させたものだったと気が付きました。

ある日、郵便受けにチラシが。
なんと、自宅にケンタッキーフライドチキンを届けますという案内でした。
向こうからやってきてしまう。
なんと恐ろしいことでしょう。
と思うそばから顔がにやけてしまうのは、どうしてでしょうか。

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