戻れるなら

  • 2015年09月10日

以前、テレビを見ていた時のこと。
百歳を超えた男性に、インタビュアーが質問しました。「もう1度戻れるとしたら、何歳の時に戻りたいですか?」と。
男性はしばし考えてから答えました。
「今がいいねぇ。今が1番だから、戻らなくていいですわ」と。
思わず「すっげぇ」と声が出てしまいました。
戻らなくていい。今が1番と言える人がいったいどれくらいいるでしょうか。
素敵な人生を過ごしてきた方なのでしょうね。

同じ質問を友人にしみると・・・20代と答える人が圧倒的多数。
十代の学生時代は色々メンドーなので、もういいそうです。
それよりは20代に戻り、今度は上手に世渡りをしたいと言います。
2度目であれば、その結果がどう出るかわかるほどには賢くなっているので、もう失敗はしないだろうしと、その理由を上げました。
残念ながら、今が1番なので、戻らなくていいと答えた人は誰もいませんでした。
zinnsei
「同じ相手と結婚するか?」との重ねての問いに、全員が「NO」と答えました。
不満はあるけれど、特別仲が悪いわけではない。
恐らくこれからもずっと家族を続けていくだろうと思う。
だが、もう1度は勘弁とのことでした

本当はバレエでフランスに留学したかったとか、海の近くに住み、スキューバダイビング三昧の人生がしたかった・・・なんて、初めて聞く話も出てきました。
初めて聞くと私が言うと、自分でもそんな夢をもっていたことをすっかり忘れていたと友人は答えました。

子どもの時分や若い頃に描いた夢を実現した人は稀。
予定通りの大満足の人生を過ごせる人も、ごく僅か。
皆もそうなんだと知ると、少しほっとしますね。

もっとこうだったら、人生は変わっていたのでは。
あの時、違う決断をしていたら。
誰しも、こんな夢想を1度はするのではないでしょうか。
そうした思いに光をあてたのが、新刊「ワクチンX 性格変更、承ります。」です。
これが自分が望んだ人生だったのだろうか、このまま先へ進んでいいのだろうかと、登場人物たちが迷い出します。
この迷いは、多くの方に共感していただけるのではないかと思うのですが、どうでしょう。
興味をもたれた方は、ぜひ本書を開いてみてください。

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