受験

  • 2016年02月15日

受験シーズン真っ只中ですね。
私の受験は小学校6年生の時と、高校3年生の時。
高校3年生の時のは、受験という単語に当てはまるかどうかは微妙でした。
附属の中学、高校と進学していたので、希望すればほぼ全員が合格できるといった程度のものだったから。
とはいうものの、人気の科などは定員オーバーになるので、成績が下位の生徒は担任から、無理だからほかの科にしなさいなどと進路変更を促されます。
このように受験前の段階であれこれと調整が済まされるので、高校3年生の大学受験では、ほぼ全員が合格することがわかっていました。
zyukenn
が、この「ほぼ」というのが問題。
全員じゃない。
自分が数少ない例外になってしまう気がしてしょうがない。
それで付け焼刃で受験勉強を。
そして、試験の日を迎えます。

試験は小さな部屋で行われました。
受験する生徒が1人に、試験官が2人で、口頭試験です。
ちゃっちゃと済ませるためでしょうか、次の番の生徒も入室させられ、隅に置かれた椅子に座ってスタンバイさせられます。
なので、スタンバっている時、前の番の生徒に出される問題も解答も聞こえてくる。
国文科を受験していたため、作家名を出されその作品名をいつくか挙げろとか、いつの時代の作品か答えろといった問題が出されるであろうと予想していました。

ドキドキしながら前の生徒の口頭試験に耳を澄ませていると・・・「〇〇はいつの時代の作品ですか」と試験官の声が聞こえてきました。
なんだ、それ。
初めて聞く作品名です。
前の番の友人は、なんて答えるのだろうと息を凝らして待ちます。
悩んでいるのでしょうか。
不自然な長さの間が空いた後、友人は大きな声で言いました。
「安土桃山時代」と。
ギャンブラーですね、彼女は。
試験官は静かに「違います」と指摘。
すっげぇ賭けに出た友人にびっくりした私は、なぜか笑ってしまいました。
と、試験官から「後ろ、笑わない」と怒られてしまいました。

試験が終わった後その友人に「どうして安土桃山時代だったのよ」と尋ねると、「初めて聞いた名前だったので、江戸とか平安みたいな有名な時代じゃないんじゃないかと思って、だとしたらいつだろうと考えた時、咄嗟に思い付いたのが安土桃山時代だった」と答えました。
「安土桃山時代は大穴だよね」と言う私に、友人は「ハズれたね」とがっかりしていましたっけ。

大穴を外した友人も、運良く知っている作品について聞かれた私も、無事大学に進学できたので、今では楽しい思い出になっています。

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