銀行のATM操作画面

  • 2016年11月07日

もう10年ぐらいになるでしょうか。
最寄り駅のロータリーにある銀行のATMを利用し始めて。
カウンターには6人ほどの行員さんが並ぶくらいの、大きな店舗の一角にあるATMコーナーです。
駅前という立地のせいでしょうか。
ATMコーナーには20台近い機械が並んでいます。
ginnkou
私が行く時は大抵店舗は閉まっていて、ATMコーナーだけが営業しています。
客の姿はちらほら見掛けられますが、並ぶようなことはほとんどなく、ATMの機械は選び放題です。
で、入口から入ってすぐの1台が開いていれば、その前に立つのが習慣に。

この機械がとてもシュールなんです。
普通通帳記入をしている間なんぞは、ぼんやりと待つだけなのですが、この機械ではそうはならない。
操作タッチ画面に釘付けになる。

男女の行員をイメージさせるイラストが画面に出てきます。
上半身姿のこの2人が、時折お辞儀をして、待たせていることを詫びてくる。
このイラストが古いのなんのって。
線が太くて直線的。
昔コンピューターが普及した当初は、滑らかな曲線が難しかった。
短い直線を繋げて曲線を描くといった感じで、その出来栄えはぎこちないものが多かった。
が、それから30年。
ソフトもハードも進化し、現実とグラフィックの境界線は曖昧になり、リアルってなんだろうと思わせるような画像や映像が氾濫する世の中に。
なのにこの機械のイラストだけは、頑固なまでにその姿を変えていないのです。
目なんて死んでいる。
子どもが描いた絵のように。
死んだ目の行員2人がこっちを見てくるのは、ちょっと怖いぐらいです。

画面に釘付けになっているうちに通帳記入が終わる・・・というのがいつものパターン。
で、ここのATMコーナーに並んでいる機械のうち、死んだ目のイラストが出てくるのは、この1台のみ。
ほかの機械では定期預金をしませんかとか、キャンペーン情報などが出てきて、ごく普通のタイプ。
入口から入ってすぐの1台だけが、何故かシュールなイラストを客に見せ続けている。
銀行の人たちは、これに気付いていないのでしょうか。
それとも、わかっていてオマケ的な感じで置いているのでしょうか。

「息子がこの絵が怖いと言うんですけど」と訴える母親とか、「この人たちは具合が悪いんじゃないのかい?」と心配するお婆さんとかは出現していないのでしょうか。

でも、と思います。
もしこの機械が撤去されるなり、新しいソフトに入れ替えられてしまったら・・・私はちょっと寂しくなるかもしれません。
死んだ目の2人にお辞儀をされるのは、怖いっちゃ怖いのですが、もうこんな古いタッチのイラストはここでしかお目に掛かれないので、遺産として残しておくべきではないかとも思うのです。
頑なに進化を拒むATM。
ピクサーさんが物語にしてくれたら嬉しいのですが・・・。

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