発売間近

  • 2023年08月21日

明日、8月22日に文庫版「たそがれダンサーズ」が発売になります。

オッサンたちが社交ダンスの団体競技を始めます。
そこそこ生きていれば、そこそこの苦労も経験済み。
若い頃に思い描いていた人生とは、全然違ってしまったと嘆く日々。
人生の消化試合だと思っていたオッサンたちが、仲間と踊る楽しさを知っていきます。

この小説ではオッサンたちを描いていますが、個性豊かな女性たちもたくさん登場します。
貞淑なようでいてい本心は見せない妻、唯我独尊我が道をゆく妻・・・など。
出番は多くないながらもキラリと輝く彼女たちの個性も、ご堪能頂けたらと願っています。

カップルの関係に平均値などはなく、カップルの数だけ独特の関係性が構築されているもの。
「たそがれダンサーズ」に登場する一組の夫婦は共働き。
互いに決めた額の生活費を出し合って暮らしているため、相手の収入金額を知らない。
そんな夫婦が外食。
妻が選んだ店のメニューを開いた夫は、そこに記された金額を高いと思う。
そして今夜は妻に誘われたのだから、ご馳走して貰えるのだろうかと考えます。
夫婦の関係性や、お金に対する価値観の違いなどを表現したシーンです。

友人A子も互いに決めた額の生活費を、出し合うスタイルを取っているため、夫の収入額を知らないと言っていました。
その夫の定年まで2年となったある日、彼が定年後も現在の職場で働き続けるかどうかを、夫婦で検討することに。
そこで初めて夫の預金額を知ったA子。
思わず「働き続けなさい」と叫んだと言っていました。
予想額よりもかなり少なかったそうなのです。
趣味三昧といった風でもないのに、一体なににお金を使っていたのか、そもそも安月給だったのか。
A子が「もっと貯めていると思っていた」と夫に言うと、「俺ももっと貯まると思っていた」と答えたとか。
お金って強く貯めるぞと思わないと、貯まらないものですよね。

A子夫婦だけでなく「たそがれダンサーズ」に登場する夫婦には、お金に対する価値観の違い、これからの人生をどう生きるかの考え方の違いがあります。
これを乗り越えて行けるのか。
こうした点も味わいながら、読んで頂けたらと思っています。

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